アフリカでの海外研修を今年度よりスタート

雲雀丘学園中学校・高等学校は2019年にコース制を廃し、「一貫探究コース」に一本化。授業としての「探究」だけでなく、教員の専門性を生かした「探究ゼミ」、大学や企業など学外と連携した課外活動「探究プロジェクト」を推進してきた。一方で、同様に力を入れているのが、豊富な海外研修をベースとした国際教育だ。

道北秀寿副校長
from the School
道北秀寿副校長
2040年の学校教育に向け、本校では教育をリデザイン。そのひとつが海外研修です。

同校ではコロナ禍明けを機に教科横断で組織したグローバル探究部が中核となり、海外研修を刷新。従来のカナダ、ニュージーランド、オーストラリアに加え、「五大陸での開催」を掲げ、アメリカ、メキシコ、アイルランド、ドイツ、インドネシア、台湾、韓国へと国際交流の輪を広げてきた。さらに今年からアフリカ・タンザニアでの研修プログラムがスタート。生徒・保護者から大きな関心を集めている。

タンザニア研修(9日間)の対象となるのは中3から高3生で、夏休みに渡航が予定されている。日本人が設立に関与した現地の全寮制女子中学校での同世代交流のほか、JICA訪問、世界遺産に登録されたストーン・タウンと奴隷市場や、サファリおよびキリン保護施設などを訪問。道北秀寿よしひさ副校長と共に現地を視察し、プログラムを組んだ森川大伍先生(グローバル探究部部長)は、「人口の増加が続くアフリカには巨大な市場潜在力があり、今の子供たちが大人になる頃には、アフリカの人との関わりは避けられません。そのためにも10代の先入観があまりない時期に、現地に足を運んでほしいというのが、このプログラムをつくった発端です」と意図を語る。

治安・衛生面で安定したタンザニアだが、「母語ではなく英語で授業が行われる教育環境なども生徒の刺激になる」と道北副校長。

「生徒には、非日常に触れての脱常識、そして二つ先の未来、大学入試のその先を考える機会を与えたい。また現地の人々やJICAの方との交流は、生徒の心に変容を起こすはずです」

海外研修は希望者に向けた課外活動になるが、同校では年間9本ほど開催しており、毎年約150名が参加している。校内でも国際交流は行われており、協定を結ぶドイツ、台湾、韓国、メキシコと、英語圏外の国の学校から定期的に生徒が来校し、共に授業を受けたりと交流が盛んだ。雲雀丘学園の国際教育の勢いは止まらない。

昨年行われたオーストラリア研修。
昨年行われたオーストラリア研修。
ドイツ研修は北部のオルデンブルクで10日間のホームステイを体験する。
ドイツ研修は北部のオルデンブルクで10日間のホームステイを体験する。
3カ月間オンラインで事前学習を行ってから台湾を訪問。その1カ月後に台湾の中学校生徒が来校し、お互いハイタッチで再会を喜んだ。
3カ月間オンラインで事前学習を行ってから台湾を訪問。その1カ月後に台湾の中学校生徒が来校し、お互いハイタッチで再会を喜んだ。
昨年来校したメキシコの日本人学校の生徒たちとは、一緒に万博見学にも行った。
昨年来校したメキシコの日本人学校の生徒たちとは、一緒に万博見学にも行った。
昨年中学2、3年が参加したカナダ研修。
昨年中学2、3年が参加したカナダ研修。
School Data

〒665-0805 兵庫県宝塚市雲雀丘4-2-1
☎072-759-1300
https://hibari.jp/
●創立 1949年
●交通
阪急宝塚線「雲雀丘花屋敷」駅から徒歩約3分
JR宝塚線「川西池田」駅から徒歩約12分

コアネットの目

全世界へ広がる体験は生徒をさらなる高みへ誘う▶多種多様な体験の機会と、ハイレベルな進路実績が両立している新しい形の進学校として、立ち位置を確立した同校。両立の秘密は、体験による知的好奇心の刺激。さまざまな体験で知的好奇心に火が付いた生徒は、高校2年生以降、自分の目指す進路へめがけて急激に成績を上げていく。全世界へ広がる体験機会は、ますますハイレベルな進路へ生徒を導くはずだ。

(撮影=合田慎二)