ワオ未来塾
事業責任者/松木和也氏
――いまこの時代に、ワオ未来塾を開校した理由を教えてください。
自ら考えて生きていける子どもたちを育てたい、という思いがありました。いま、教育は歴史的な転換点にあります。知識の量や正確さで測られたこれまでの価値は、AIの急速な進化によって大きく揺らいでいます。では、これからの時代を生きる子どもたちは何を学び、どんな力を身に付ければいいのか。わたしたちワオ・コーポレーションが50年にわたる教育実績の中でたどり着いた答えは、「自律的に思考し、自らの意思で未来を切り拓く力」でした。
昨今、大学入試においても総合型選抜や推薦型選抜が拡大しています。そこでは「その子が何を考え、どのように社会と関わろうとしているのか」といった、偏差値では測れない人間としての根源的な姿勢が問われています。「自律的に思考し、自らの意思で未来を切り拓く力」なしには、それを表明することもできません。私たちは単なる受験対策にとどまらない、生涯にわたって成長を続けるための「学びの土台」をすべての子どもたちに届けるべく、ワオ未来塾を開校しました。
自分がどのように生きていくかを、AIには任せられません。一人ひとりの子どもが自ら考えるしかない。国語や算数などを学んだ上で、さらに答えのない問題を考え続ける。ワオ未来塾の授業でその訓練を積み重ねてほしい。そうすることで、自ら考えて生きていける力が育まれると私たちは考えています。
――哲学や経済など小学生向けにはめずらしい教科が並んでいますが、それぞれの教科を選ばれた理由は?
「哲学(思考力)」「科学リテラシー」「経済(お金)」については、私たちが「これからの時代を生きるための3つの土台」として定義している領域だからです。これらは単独の知識ではなく、3つが組み合わさることで、多角的に世界を捉えるための「一生モノの武器」となります。それぞれの科目で身に付く力を具体的に説明しましょう。

【哲学(思考力)】哲学と聞くと、抽象的で難解なイメージを持たれるかも知れませんが、ワオ未来塾の哲学はシンプルです。自分はどんな大人になりたいのか、自分はこの世界でどう生きたいのか。それについて考えるための「軸」を見つける学びです。
授業のテーマ例……「正義」はダレが決める?/ひとは一人で生きられる?/友だち関係のトラブル、どうする?/いじめをなくすただ一つの方法/ホントに「みんな違って、みんないい」?

【科学リテラシー】理科や数学をはじめ、科学はこの世界を知りたい、理解したいと願ってきた先人たちの好奇心と努力の結晶です。そんな科学は、いまを生きる子どもたちの好奇心を刺激し、視野を広げ、ものごとを理知的に考える力を育てます。
授業のテーマ例……恐竜がいたらペットにできる?/地球以外に住める惑星はあるの?/太陽はなくなるとどうなる?/目に見えない紫外線について考えてみよう/地球温暖化から生まれたゲリラ豪雨

【経済(お金)】お金の知識だけがあっても、お金に振り回されては幸せとはいえません。将来、どんな仕事について、どれくらいのお金を稼ぎたいのか。お金をどのように使いたいのか。お金に対する価値観や、お金との付き合い方を学びます。
授業のテーマ例……友だちから「100円かして」と言われたら?/YouTuberは本当にもうかるの?/図書館ってなんでタダで使えるの?/消費税ってなんであるの?/世界を動かす「金利」にせまる!
――「グローバル英語」については?
今後ますますグローバル化する社会で、子どもたちは多様なバックグラウンドを持った人たちと協働することになるでしょう。そこで英語の必要性に議論の余地はありません。ワオ未来塾では、学校や受験塾で教わる文法中心の英語ではなく、話すための英語に主体を置いています。
そもそも英語母語話者の子どもたちは、体系的に単語や文法を学んで英語が話せるようになったわけではありません。みんな聞こえてくる「音」を何度もまねして、英語を身に付けていったのです。そこでワオ未来塾では、「happy」は「へぁぴ」、「did you」は「でじゅ」、「Let me tell」は「れみてぉゆ」などのように、単語やフレーズを音で覚えるメソッドを取り入れています。ネイティブの講師による25分のライブ授業では、そうした発音のレッスンにほとんどの時間を割いています。日本人に英語の発音は難しい、といった先入観のないうちに始めてほしいですね。
――すでにAIと共生している子どもたちに、人間の講師が教える意義をどのようにお考えですか?
テキストや音声だけでやりとりしていては、相手に思いのすべてを理解してもらうことは難しい。それは多くの大人が実感しているのではないでしょうか。生身の講師によるライブ授業であれば、声の強弱やトーン、豊かな表情、身振り手振りを駆使して、全力で伝えることができます。子どもたちも視覚と聴覚をフルに使って受け止められます。
AIは「効率的な答え」を提示してくれますが、そこに「なぜ取り組むのか」という情熱や意味を吹き込むことはできません。私たちが大切にしているのは、講師との対話を通じて生まれる驚きや発見です。ある子どもの発した意見を、講師やほかの子どもたちが「いいね、その視点!」と反応してくれる。こうした生身のやりとりによって、子どもたちの知的好奇心に火が灯るのです。ちなみに、子どもたちはお互いに顔を見ることはできませんが、講師は画面の向こうから子どもたち全員の様子をきちんと見守っています。

――今後の展開について教えてください。
私たちが目指すのは、「能開センター」や「個別指導Axis」など創業以来50年で培ってきた受験指導実績と、時代を先取りした探究学習の融合です。ワオ未来塾での学びを単なる教養や楽しみで終わらせず、難関大の入試や将来のキャリアに直結する「実利を伴う力」として昇華させたいと考えています。今後は日本国内から世界へと広げ、学年や地域の壁を越えて、多様な意見が交わされる場として成長させていきたい。ここで学んだ子どもたちが大人になったとき、どんな時代にあっても、自分らしく、力強く歩んでくれたらと願っています。
――教育現場で指導されている立場から、子育て世代へのアドバイスをお願いします。
保護者の皆さまには、お子さんの「なぜ?」を面白がり、一緒に考えていただきたいですね。すぐに正解を教える必要はありません。むしろ「どうしてそれに気が付いたの?」と質問してほしい。また「そんなことを思いつくのってすごいね!」とほめてあげるといいでしょう。要は、子どもの「なぜ?」をきっかけに、コミュニケーションを重ねることです。子どもの話をしっかり聞いてやり、興味深そうに質問すれば、子どもからいろいろな言葉を引き出せるでしょう。
これからの時代に最も価値があるのは、教科書に書かれた正解ではありません。その子にしか見えていない、小さな気付きや独自の違和感です。子どもの「なぜ?」を「自分で調べなさい」と突き放すのではなく、「それって、どういうことだろうね?」と一緒に考えてみる。そんな日常の何気ない会話の中で、子どもの思考は深まり、世界への向き合い方も変わっていくのです。そうしたことを続けていけば、子ども自身に自分で考える力が育まれていくでしょう。
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