脳の働きと密接に関係しているといわれる指を回すことで脳を活性化し、集中力アップなどの効果が期待できるのが「指回し体操」。提唱者である栗田昌裕先生によると、そもそもは自らが運営する速読教室で読書速度が遅い生徒に多く共通していた“手先が不器用”という特徴に着目し、考案した訓練法なのだという。

「さまざまな効果がありますが、ここぞというときに集中力を高める方法として使えます。簡単で、即効性があり、回したら回しただけ“ご利益”があります」(栗田先生)

「指を回すだけ」と聞くと、本当なのだろうか、と疑ってしまうが、栗田先生は数万人もの受講生でその即効性を確認している。2分半(各指30秒ずつ)の指回し体操をしただけで、多くの人は計算力が1割アップ、読書速度が2割もアップするという。費用も、場所も、道具もいらず、効果は大きい指回し体操。早速、基本テクニックを教わった。

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指を回す前の「基本形」づくり

「まずは、基本となるドームをつくります。親指と小指で輪っかをつくるようにしてから両手の指先をすべて合わせます。イメージは地球儀、半球のようにふんわりとした形をつくってください。このときに指を真っすぐにして、ピラミッドのような形にしてしまう人が多いので注意してください。親指から順に、それぞれの指の対が互いに触れ合わないように回します。肘は脇のほうに持ってきて、指を回す位置は心臓の下あたりです。時間で行う場合は各指30秒、全部の指を回せば2分30秒になります。回数で行う場合は、各指20回が基本です」

いざ実践してみると、なかなか難しい。とくに薬指は難関。回しているうちにドームが崩れてしまう。

「ドームの形をキープしながら回す、というのも重要なポイントです。薬指がうまく回せない人は、固定が悪いのかもしれません。薬指の支えとなる両隣の小指と中指をしっかりと押し合う。そうすると、土台ができます。指を圧迫することで、支えようとする筋肉が働き、安定するのです。土台をしっかりとさせたうえで薬指を回す。このように心掛けると回しやすいかと思います」

アドバイスに従ってやってみると、幾分回しやすくなった。繰り返すことで徐々にコツがつかめそうだ。小学校低学年ぐらいの子供の場合は、発達の関係で難しく感じるかもしれないが、子供は適応力が高いので練習次第で進歩するという。そして先生がすすめるのが、お風呂で回すこと。お風呂では体が温まり、筋肉も柔らかくなっているため、滑らかに回せるらしい。