2013年7月1日(月)

「男の貫禄」と「デブ」の分かれ目

強く美しく生きるための全課題

PRESIDENT 2013年1月14日号

著者
南雲 吉則 なぐも・よしのり
ナグモクリニック総院長

南雲 吉則1955年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業後、慈恵医大学第一外科乳腺外来医長などを経て、乳房専門のナグモクリニックを開業。著書に『50歳を超えても30代に見える食べ方』など多数。

ナグモクリニック総院長 南雲吉則 構成=宮内 健 撮影=的野弘路
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一般的にデブを定義するなら、BMIが25以上で、体脂肪率が高い人でしょう。ただし私の捉え方は異なり「その体形で毎日を絶好調に働けているかどうか」が分かれ目だと思います。

「モテたい」とか「格好良くなりたい」という動機でダイエットを考える人も多いと思いますが、私はダイエットの目的を「毎日を絶好調で働くための軽量化」だと定義しています。

いつも疲労を感じ、仕事に不満をもらしている人は多いでしょう。しかし「あと3年の命」と宣告されたら「今の仕事を全うし、家族との時間を大切にしたい」と答える人が圧倒的です。自分の命に限りがあると知ったとき、仕事や家族こそが人生の目的であることに気付くのです。そして毎日を絶好調に働ける健康状態がいかに大切なことだったか反省するのです。

食事や睡眠は毎日を絶好調で働くための体づくりのために必要なものなのです。しかし現実には多くの人がそのことに気付かず、暴飲暴食、喫煙に寝不足といった不摂生で体調を崩しています。

たとえば体重が70キログラムで体脂肪率が30%の人なら、21キログラムもの脂肪を背負っているのですから、楽に働けるわけがありません。

第2次世界大戦時、米軍のグラマン戦闘機は5トンもの機体を2000馬力という大エンジンで飛ばしていました。一方、物資の乏しかった日本は1000馬力のエンジンで零戦を飛ばすために機体を2.5トンまで軽量化して対抗しました。

このように巨体を動かすには大きなエンジンとフレームが必要です。しかし、人間の心臓の大きさは体重に関係なくどちらも握り拳大です。骨格の大きさも変わりません。つまり太っているということは、零戦のエンジンでグラマンを飛ばしているようなものです。体が重くなるほど心臓と関節に負担がかかり、やがて心不全になります。

私自身、今から20年前の38歳の頃には体重が80キログラムくらいあり、心臓と関節に負担がかかって、いつも不整脈と腰痛に苦しんでいました。そこで一念発起してダイエットを始めたのですが、実際に痩せてみると浮力を感じるほど体が軽いのです。そして朝3時半に起きてから夜9時までの間、毎日を絶好調で働けるようになりました。

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