2013年4月18日(木)

人事部の告白「一流、二流、三流の分かれ目は」

PRESIDENT 2011年10月17日号

著者
溝上 憲文 みぞうえ・のりふみ
ジャーナリスト

溝上 憲文1958年鹿児島県生まれ。ジャーナリスト。明治大学政治経済学部政治学科卒。月刊誌、週刊誌記者などを経て、独立。新聞、雑誌などで経営、人事、雇用、賃金、年金問題を中心テーマとして活躍。『非情の常時リストラ』(文春新書)で2013年度日本労働ペンクラブ賞受賞。主な著書に『隣りの成果主義』『超・学歴社会』『「いらない社員」はこう決まる』『「日本一の村」を超優良会社に変えた男』『マタニティハラスメント』『辞めたくても、辞められない!』『2016年 残業代がゼロになる』など。近著に『人事部はここを見ている!』(プレジデント社刊)がある。

執筆記事一覧

ジャーナリスト 溝上憲文=文
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グローバル化によって企業は英語力など多彩な人材、能力、スキルを求めている。今、企業が本当に求める「いい学生、いい人材」の条件を採用現場の人事マンが語り尽くす。

TOEICスコアは本当に必要か

【金融】正直言って、今の新卒採用のやり方には限界を感じている。就活サイトがメーンで、そこにエントリーした人の中で上位校の優秀層の取り合いになっているのが実状だ。結局、その上澄みの学生の取り合いになり、最後は大手が勝つという構図だ。

【流通】確かに本命の企業に関係なく学生はエントリーしてくる。もっと志望度が高い学生、優秀層の中でもセグメントされた学生にターゲットを当てた選考方法があればなと思っている。

【化学】TOEICの点数を選考の要件にしているところも出てきたが、正直、これってどう思う?

【流通】グローバル人材の必要性が叫ばれているし、これからの事業戦略を考えると英語力は必須になるのは間違いない。だから最低要件として入れているのではないか。

【精密】以前ならPCスキルが社会人としての要件と言われたが、今はある程度の英語力があるのが最低要件という時代なのかな。年輩者にとってはきつい時代だよ、まったく(笑)。

【IT】でも新卒の要件に英語を課すことにより、英語はできないが、見どころがある優秀な学生を捨てることになる。選択肢を狭めるという意味で逆にリスクじゃないか。

【金融】うちは英語力を要件にするつもりはない。確かに、「当社はTOEIC何点以上、公用語は英語です」と言えば、わかりやすいし、IR的にも効果があるかもしれない。でも英語を公用語にして、日本人が大勢いるミーティングをなんで英語でやる必要があるのか、はなはだ疑問だ。

【流通】社長や会長が英語ができるから、言われてやっているんじゃないの。ある席で、英語が得意な会長が英語を公用語化するか、と言ったことがある。即座に「無理です。それだったら私は人事部長を降ります」と答えた(笑)。確かに英語力は必要だが、大事なのはビジネス英語で交渉ができるかどうかだ。TOEIC800点あっても交渉できるわけじゃない。

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