LINEで絵文字が出てきてしまうならLINEでやり取りしない

LINEをあまり使わないと伝えておく

LINEアプリだといろんな絵文字が変換予測に出てくることもあって、つい「オジサン構文」を送る人でも、メールだと一般的なビジネス文章を送ってくる方が多いようです。さすがに会社のメールアドレスからだとプライベートな内容は送りにくいはずです。

「申し訳ございませんが、普段あまりLINEを使う習慣がありません。メールの方が頻繁にチェックするので、恐れ入りますがメールで送っていただけますか」

と伝えるのも有効でしょう。

きっぱり断りたい場合

セクハラになるケースも含まれますが、「オジサン構文」で執拗しつように食事や飲みに誘ってくるような場合、いい加減やめてほしいと思いますよね。

ただ、「すいません、困ります」「やめてもらえませんか」という言い方だと心象が悪くなることがあります。そんな時には丁寧な言い方で失礼にならないように、しかし、きっぱりお断りをしましょう。言葉遣いは、お互いの心理的な距離を表します。もし、相手と距離を置きたいときには、敬語を使って「あなたとの心理的距離はこんなに遠いです」と分からせつつ、断るという意思はきっぱり伝えてみてはいかがでしょうか。

例)
「お気遣いいただきありがとうございます。
せっかくお誘いいただき申し訳ないのですが、恐縮ですが、今後このようなお気遣いは不要です」

または「お気遣いは無用でございます」「お気遣いには及びません」「お気遣いはなさらないでください」という言葉選びでもいいでしょう。

ガラケー世代が悪気なく送ってきている場合もある

いかがでしょうか。

「オジサン構文」と同様に「オバサン構文」も存在しています。こうした構文は、ガラケーを使用していた時代に身に付いたという説もあり、年齢的、世代的な理由もあるようで「オジサン構文」を送ってくる大半の人に悪気はないようです。

ただ、上司から送られてくる「オジサン構文」にどう返していいかわからないと悩んでいるようであれば、相手のプライドを守りながら、ご自身が気持ち良く仕事ができるコミュニケーションの取り方を提案してもいいかもしれません。相互理解が深まり、仕事がしやすい環境につながるといいですね。

阿隅 和美(あすみ・かずみ)
WACHIKAコミュニケーションズ代表

青山学院大学経営学部卒業。中部日本放送アナウンサーを経て、NHK衛星放送キャスターとして、株式市況、世界のトップニュースを10年担当。20年にわたり、スポーツ、経済、情報番組に関わる。アナウンサー名は瓶子和美。現在は、TV現場で培った技術を活かし、ビジネス現場でコミュニケーション力を発揮し、成果を出す人材を育成する研修、講座、講演を行っている他、経営層・管理職、エグゼクティブリーダー向けプレゼン・スピーチのパーソナルトレーニングやコンサルティングなどを実施している。著書に『心をつかみ思わず聴きたくなる話のつくり方』(日本能率協会マネジメントセンター)、『仕事ができる人の話し方』(青春出版社)があり台湾でも翻訳されている。ホームページ