距離感を間違えプライベートにまで踏み込んでくる

「オジサン構文」の特徴の中でも「おはよ」「○○ちゃん、今日も元気かな? 自分は昨日遅くまで映画をみていて少し寝不足だヨ」など、聞いてもいないのに業務に関係ない自分の近況報告を勝手にしてくることや、プライベートの話をするほどの間柄ではないのに、いきなり、こちらの体調や様子を尋ねてくることに負担を感じているという声もあります。

これには、オジサン世代のコミュニケーションの取り方も理由の1つにあるのかもしれません。というのも、オジサン世代は職場では、「おはよう。今日は天気がいいね」「調子はどう」「今日もよろしく」「いやあ、きのうはちょっと飲みすぎちゃって」など、上司から部下に声をかけて雑談をすることで関係性を深め仕事を円滑に進めることを、よしとしてきました。昭和生まれの「オジサン」「オバサン」世代は、こうした職場での対面コミュニケーションが染みついている世代です。

しかし、リモートワークは、お互い仕事をしている環境が違うため、「天気」や「職場の出来事」など共通の話題に乏しく、雑談によるコミュニケーションが難しいのが特徴です。

また、職場で軽く「調子はどう?」とあいさつ代わりに聞かれる場合と、リモートワークで自宅にいながら「よく眠れたかな?」「調子はどうかナ?」というメッセージが届くのとでは受け取る側の感じ方が変わってきます。もちろん、相手との関係性によりますが、リモートワークの場合は「なれなれしい」と感じたり、場合によっては、上司が一方的に距離を縮めてきて気味が悪い等、不快な気分になることもあるようです。

モダンなオフィスでビジネスミーティングを行う2人のビジネスマン
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会社で会ったときに「オジサン構文はやめて」と伝えるには

それに加え「今日は、朝からカレーを食べたヨ」などと、一方的に自分の日常を報告されても、「だから、なに」となりますよね。このように、対面コミュニケーションと同じ感覚でチャットを使っていることが、「オジサン構文」による世代間ギャップをうむ背景にあるのかもしれません。では、こうした上司からの「オジサン構文」への対処方を見ていきましょう。

上司に「キモイ」「やめてほしい」と直接的な言葉を投げるのは、さすがに気が引けます。また、上司は自分のメッセージが「オジサン構文」だと気付いていない、自覚をしていない場合も多いらしいので、「やめてほしい」ことを緩やかに伝えてはいかがでしょうか。