気持ちを込めたいときの「本当に」「たいへん」とその言い換え

感謝や謝罪、お願いやお悔やみに気持ちを込めたい場合、「本当に」「たいへん」という程度を強める副詞を使うのが一般的です。

ご経験に基づく適切なアドバイス、本当に助かりました。
至らぬ点が多く、たいへん申し訳ありませんでした。

しかし、「本当に」「たいへん」ばかり使ってしまうと、手軽な表現であるだけに単調になってしまい、気持ちが伝わらなくなってしまいます。そこで、感謝や謝罪、お願いやお悔やみを表す動詞とともに使うと気持ちがこもりやすいのが「誠に」「深く」「厚く」「つつしんで」「心から」といった副詞です。これらの副詞は大人の文章に必要な表現であり、TPOに応じて使い分けることが求められます。

貴重な情報のご提供、誠にありがとうございました。
このたびの件につきまして、深くお詫び申し上げる次第です。
日ごろより格別のご高配をたまわり、厚く御礼申し上げます。
お父さまの訃報に接し、謹んでご冥福をお祈りいたします。
今後ともご理解、ご支援をたまわりますよう、心からお願い申し上げます。
手を合わせる男性
写真=iStock.com/itakayuki
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文章の末尾で「重ねて」「あらためて」申し上げる

手紙やメールなどで、感謝や謝罪、お願いの言葉などを、冒頭と末尾で繰り返して伝えることもあります。そのほうが意図が明確に伝わりますが、二度書いてしまうとくどくなってしまいます。その場合、末尾のほうに「重ねて」「あらためて」という副詞を加えると、繰り返しに気持ちがこもり、誠意が確実に伝わります。

ご多用ななか、迅速にご対応いただきましたこと、重ねて御礼申し上げます。
このたびの当社の不手際につきまして、あらためてお詫び申し上げます。まことに申し訳ありませんでした。