パソコンやサーバー以外も攻撃対象となる

こういった被害は、パソコンやサーバーだけではありません。例えばネットワーク上につながっているストレージ、NAS(Network Attached Storage=ネットワーク接続型ストレージ装置)。NASはパソコンと違い、プログラムが動いているように見えないかもしれませんが、中でプログラムは動いています。そこに隙があったら入り込みます。

実際に、とある会社のNASに穴があったようで、そこを攻撃対象として攻撃をされ、NASのデータを圧縮されてしまうランサムウェアの被害に遭いました。つまり、皆さんのご家庭にあるNASも被害対象となる可能性があります。

それだけではありません。自宅のブロードバンドルーターなどのネットワーク機器、無線LANにアクセスポイントを導入されているケース、多いですよね。

今やブロードバンドを利用される際、有線につなげて使う方のほうが少ないでしょう。無線LANを使っている方が多数です。企業も同様です。ノートPCの使用が当たり前になりつつあります。

データの暗号化
写真=iStock.com/JuSun
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無線LANの機器への攻撃は広範囲に効く

このアクセスポイントと言われている無線LANの機器の中も、プログラムが動いているのです。そのプログラムの隙に、ウイルスや攻撃のファイルが入ってしまい、アクセスポイントの無線LANの機器が攻撃を開始する。周りにつながっているパソコンのファイルを圧縮してしまう。そういうことが、実際に起こせるのです。

それだけではありません。皆さんが使っているスマートフォン。スマートフォンにはAndroidもiPhoneもありますが、これにプログラムを仕込まれて被害を受ける可能性もあります。この場合、ネットワーク上の不正アクセス以外にも、不正なアプリケーションの中に仕込まれた不正なファイル、それらが悪さをすることもあるのです。