すべてを断つのではなく、まずは週1回から

たとえば、「せめてジャンクフードを買うのはやめよう」とか「せめてファストフード店で食べる回数は控えよう」とか「加工肉を買うのはせめて週1回にしよう」とか「スーパーのお惣菜に頼るのはせめて週に1回程度にしよう」とか、そういうカットの仕方でもリンの摂取量はかなり減らすことができると思います。

とにかく、自分が食べたいものを食べずに我慢するのではなく、“これなら自分にもできそうだ”という簡単な部分からカットしていくのが長続きのコツです。

この「食品添加物カットによるリン制限」、ぜひみなさんも、自分なりの基準を決めて、無理のないところからスタートするようにしてみてください。そして、一歩一歩着実に口から入るリンを減らしていくようにしましょう。

ハム、ソーセージ、かまぼこに練り物…

日々の暮らしの中でどういった基準で食品添加物をカットしていけばいいのか。参考までに12条の具体例を示しておくことにしましょう。

①ハム、ソーセージ、ベーコンなどを減らす

加工肉は調理も簡単でついつい便利に使ってしまいがち。ただ、これまでも述べてきたようにリン添加物が使われているケースが少なくありません。ソーセージなどはメーカーによってもリン使用量がだいぶ違うようなので一律にNGとも言えないのですが、普段から「加工肉はリンが多めだから気をつけよう」という意識を持っているだけでもかなり摂取量が違ってくるはずです。

②魚肉ソーセージ、かまぼこ、練り物などを減らす

加工肉と同様に、魚肉ソーセージ、かまぼこ、ちくわなどの水産加工食品にも添加物が多めに含まれています。それに、はんぺんやつみれ、さつま揚げなどのおでんの具にも気をつけるべきでしょう。たまに食べる程度なら問題ありませんが、やはり「水産加工食品は添加物多めだ」ということを頭の隅に置いておくようにしてください。

③なるべく「元の素材が分かる食品」を買う

野菜、きのこ、果物などは、「元の素材やかたち」のままで食卓に上るケースが多いもの。一方加工食品には、いったんすり潰してから別のかたちに整えるなど、元の素材が原形をとどめていないことが多いものです。こうした「元の素材やかたち」が分からないものには添加物が含まれているケースが多いので、食品を買い求める際のひとつの目安にしておくといいでしょう。