2011年12月29日(木)

いま話題の「フューチャーセンター」って、何をするところ?

フューチャーセンターをつくる!【第1回】

PRESIDENT BOOKS /PRESIDENT Online スペシャル

著者
野村 恭彦 のむら・たかひこ
富士ゼロックス KDIシニアマネジャー

野村 恭彦

イノベーション・ファシリテーター。国際大学グローバルコミュニケーションセンター主幹研究員。富士ゼロックス株式会社 KDIシニアマネジャー。K.I.T.虎ノ門大学院ビジネスアーキテクト専攻 客員教授。慶應義塾大学大学院理工学研究科 開放環境科学専攻 後期博士課程修了。富士ゼロックス株式会社入社後、総合研究所にてCSCW研究、コーポレート戦略部にて同社の「ドキュメントからナレッジへ」の事業変革ビジョンづくりを経て、2000年に新規ナレッジ・サービス事業KDIを自ら立ち上げた。06年から08年まで、東京工業大学SIMOT特任准教授を併任。07年より国際大学グローバルコミュニケーションセンター主幹研究員、「イノベーション行動科学」研究リーダーとして、社会企業家とビジネスプロデューサの行動原理を研究。11年よりK.I.T.客員教授、「ナレッジ・コラボレーション特論」の講座を持つ。「知識創造型組織づくり」の専門家であり、ワークスタイル変革、知識創造の場の設計、社会イノベーション、フューチャーセンターなどを通して「ダイナミックな知の生態系」をデザインする。著書に『サラサラの組織』、『裏方ほどおいしい仕事はない!』、監修に『コミュニティ・オブ・プラクティス』、『ゲームストーミング』などがある。

執筆記事一覧

イノベーション・ファシリテーター 野村恭彦
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フューチャーセンターは、北欧の知的資本経営から生まれた、「未来の価値を生み出すセンター」です。その後、欧州内の公的機関に広がり、複雑な問題をスピーディに解決するために、多様な専門家やステークホルダーを集め、オープンに対話する場として発展しました。日本では、人口減少・市場縮小の閉塞感を乗り越えるための、企業や大学のオープン・イノベーションの場として、また未来に向けた市民参加の街づくりの場として、期待が集まっています。
野村恭彦●イノベーション・ファシリテーター。国際大学グローバルコミュニケーションセンター(GLOCOM)主幹研究員。富士ゼロックス株式会社 KDIシニアマネジャー。K.I.T.虎ノ門大学院ビジネスアーキテクト専攻 客員教授。 ©Eriko Kaniwa

フューチャーセンターは、2011年になって広く認知され始めました。フューチャーセンターの本質を理解するには、フューチャーセンター・セッションを体験することが一番なのですが、何を見ればよいのだろうか? 本質はどういったところなのだろうか? という声を多く聞くようになりました。

フューチャーセンターは、「対話のための専用空間」でもあり、「人と人のつながり」でもあり、「企業や社会の変革装置」でもあります。フューチャーセンターで行われる活動は、私たちが「人として」社会や市場経済と向き合い、協力し合って変化を起こしていくための、本質的な対話と協調です。このことを深く理解し、一方でそれぞれの企業や地域の文脈に翻訳し、きわめて目に見える形で具体化していったものがフューチャーセンターになります。ですから、組織やコミュニティの数だけ、異なるフューチャーセンターが立ち上がる可能性を持っているのです。

フューチャーセンターの思想と「場の主宰者としてのあり方」を理解し、その具体化のための「対話とイノベーションの方法論」をぜひ体得・実践していっていただきたいと思います。そのような志を持ったフューチャーセンター・ディレクターが増えていくことが、私たちの未来をワクワクしたものに変えてくれると信じています。

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