ジワジワ系のストレスが一番厄介

生活コストが上がる理由の第1位は、おそらくストレスです。

ひろゆき
撮影=干川 修

たとえばキャバクラで働いている女性は、赤の他人の酒臭い息を浴びたり体を触られたりと、基本的にストレスが多い仕事です。

そのぶん、もらえるお金も多いのですが、ストレス解消のために高い洋服を買ったりとか、ホストクラブに通ったりとかするから支出も多くなる。

支出をまったく増やさずに暮らせるタイプだったら、相当お金が貯まるのでしょうけど、実際問題どうなんですかね。

こんなふうに、自分にとって「イヤな思いが伴う仕事」をしている人は、たとえ給料がよくてもストレス発散のための支出が増えて、結局、生活コストが上がってしまう場合が多いのです。

実際問題として、ストレスには、いいところがひとつもありません。

困難や逆境は、後から「あの出来事があったから今があるんだよね」と思える可能性もありますが、ストレスは、それとはまったく別種のものです。

たとえば、どこかに頭をぶつけると痛いですよね。こういう強い痛みを感じるとき、脳内ではアドレナリンが分泌されて、瞬間的にストレスが消える作用があるんだそうです。

それと同じで、困難や逆境などダメージの度合いが大きいとき、むしろストレスは溜まりません。一度に受けるダメージは大きくても、必死に乗り越えたり過ぎ去って忘れたりしてしまうので、気持ちをリセットできる場合が多いんだと思います。

厄介なのは、日々、ジワジワと自分を苛むストレスです。これは、まず精神、さらに肉体へと悪影響を及ぼします。

「貧乏だけど幸せ」な人は無敵

よりラクに暮らすために、給料のいい仕事を探すのもひとつの方法ですが、そこで生じるストレスのためにお金がなくなるとしたら本末転倒じゃないでしょうか。

ひろゆき
撮影=干川 修

仕事のストレスを抱えていると、「パーッと買い物しよう」とか「レジャーに行こう」「おいしいもの食べに行こう」とか、必ず気分転換したくなります。

前にも話したように、ストレスは、お金をかけずに楽しむことで発散できるといい。これはとても有効な方法です。だけど、もうひとつ踏み込んだ考え方として、そもそもストレスがなければ、お金を使ってストレス発散する必要もないわけです。

となると、ストレス発散のための支出が増えないから、それほど給料が高い仕事じゃなくても幸せに暮らしていけます。

ストレス発散にお金を使えるくらい、給料のいい仕事を探すよりも、それほどストレスを感じずにすむ道を探る。取り組む順序を逆にしてみるのも、いいんじゃないかと思います。