コロナ太り対策でも「ランニングはツラいよ」という人のダメな走り方

とはいえ、走ることに抵抗感を抱く人は少なくない。本来、マイペースのランニングならしんどくなることはないが、学生時代に運動部だった人でさえも「走る=しんどい」というイメージを持っている場合がある。

走っていてキツく感じる人の多くは、オーバーペースなのだ。無理して速く走っている。呼吸が乱れるほど速く走ると、マラソン日本記録保持者の大迫傑だって苦しい。ランニングは有酸素運動だが、オーバーペースになると無酸素運動のような状態になり、体脂肪も燃焼しにくい。とにかく楽しく走る=笑顔で会話できるくらいのペース、がちょうどいいのだ。

もし、走っていてキツく感じたら歩けばいい。いきなり30分走ろうとすると無理があるが、ウオーキングとランニングを織り交ぜれば誰でも気軽にチャレンジできる。

彼女の足を伸ばし女性の低いセクション
写真=iStock.com/gpointstudio
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具体的には、どうすればいいか。

最初は「5分ジョグ+10分ウオーク+5分ジョグ+10分ウオーク」のペースで始めるといい。そして徐々に走る時間を増やしていく。以下の5ステップくらいで行うと無理が少ない。

①5分ジョグ+10分ウォーク+5分ジョグ+10分ウォーク
②10分ジョグ+10分ウォーク+5分ジョグ+5分ウォーク
③10分ジョグ+10分ウォーク+10分ジョグ
④15分ジョグ+5分ウォーク+10分ジョグ
⑤20~30分ジョグ

30分間のランニングができると、消費カロリーもぐんと高くなる。ただし、一気に運動量を増やすと、疲労がたまり、メンタル的にもしんどい。実は毎日走る必要はまったくない。体調と相談して、メニューの強弱をつけながら、徐々に走る量を増やしてしていくのが理想的だ。

筋肉量を増やせばもっとコロナ太り防止につながる

通常、人の筋肉量は20歳ごろをピークに加齢とともに落ちていく。筋肉は消費エネルギーが大きいので、筋肉量が減ると自然と消費エネルギーも少なくなる。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、体重70kgの男性で比較した場合、1日の基礎代謝量(安静にしていても生命活動を維持するために消費しているエネルギー)は20代が1680kcalに対して、50代は1505kcal。1日でおよそ175kcalの差がある。

ただ走るだけでは、筋肉量を増やすのは難しい。プラスして、「筋トレ」も行いたい。カラダのなかで最も大きい筋肉である「大胸筋」「大腿四頭筋」「背筋」の“ビッグスリー”を強化する種目を行うと効率的だ。自宅でできるトレーニングは動画サイトなどを参考にするといいだろう。

筋トレをすると一部の筋肉は“破壊”される。カラダはその部分を修復しさらに強化する。これを「超回復」という。このプロセスを繰り返すことで、筋肉は大きく、強くなっていく。運動強度や筋肉の部位によって変わってくるが、一般的に超回復するには48~72時間が必要になる。トレーニングは「休養」も大切だということを知っておこう。