大規模安定成長の資生堂をコーセーが追い上げ

売上高成長率もコーセーが60.2%、資生堂40.8%と、コーセーのほうが高い。ただ資生堂は2015年に決算期を変更しているので、売上高成長率は15年3月と18年12月の3年9カ月の数値を使用。14年3月期で計算すると、約43.7%となる。それでもコーセーのほうが高い。

さらに成長性を純資産成長率で比較すると、コーセーが圧倒的に高いことがわかる。図で1株当たりの当期純利益を見ると、直近でコーセーが約649円で資生堂が約154円と4倍以上の差があるため、コーセーは当期純利益を積み上げて純資産を増やし、純資産成長率も高くなっているといえる。圧倒的な規模で安定成長を続ける資生堂を、コーセーが猛烈に追い上げているようだ。

「主要な経済指標等の推移」
売上高成長率
柴山政行(しばやま・まさゆき)
公認会計士・税理士
柴山会計ラーニング代表。1965年生まれ。埼玉大学経済学部卒業。92年、公認会計士2次試験に合格。センチュリー監査法人を経て98年に柴山政行公認会計士税理士事務所を開設。小中学生から始められる会計・簿記教育「キッズBOKI」のメソッドを開発。
向山 勇(むこうやま・いさむ)
ライター