最新の世論調査によると、野党が大騒ぎした「桜を見る会」問題は安倍政権がひっくり返るほどの打撃にはなっていない。しかし政府による文書廃棄の実情などきわめて大きな問題が浮き彫りになった。橋下徹氏の提案とは? プレジデント社の公式メールマガジン「橋下徹の『問題解決の授業』」(12月24日配信)から抜粋記事をお届けします。

なぜ野党による追及は功を奏さないか

野党は桜を見る会を題材に安倍政権の追及を強めたが、各社世論調査によると12月の内閣支持率は50%(日経新聞・テレビ東京)から38%(朝日新聞)で、おおむね40%台を維持している。桜を見る会の追及前よりも若干下がったものの、国民は政権交代を求めているほどではない。そのことは野党の支持率が伸びていないことでも裏付けられる。

結局、野党の追及の仕方は功を奏していない。

それはこれまでも繰り返し述べてきた通り、野党は不正の裏付けがないにもかかわらず安倍政権は不正だという雰囲気を出すことに精いっぱいとなっているだけで、国民はこの点を見抜いているからだ。

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野党は、不正の裏付けがないのであれば、不適切な事案としての追及の仕方に変えなければならない。

それは、政権与党に反省・謝罪させ、今後どうするのかの改善策を野党自らが提案することだ。

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