「親子間のコミュニケーションが良好」だと子供はよく勉強する

1~3の共通点は「親子間のコミュニケーションが良好」ということだ。

プレジデントFamily2017秋号の特集「東大生179人の小学生時代」では「東大生アンケートで実証、学力を伸ばすたった一つの親の習慣」を紹介している

雑誌「プレジデントFamily2017秋号」では東大生179人の小学生時代を調査している。記事によると、その9割が「親にしっかり自分の話を聞いてもらっていた」と答えている。東北大学加齢医学研究所長の川島隆太教授は、こう解説していた。

「『話をしっかり聞いてもらえている』と子供が答えたということは、家族のコミュニケーションがきちんと取れているということです。私はコミュニケーションが親子関係にどんな変化をもたらすのか調べました(2010年から7年間の追跡調査)。すると、親子の愛着関係が高まり、子供の精神状態が安定しました。こうした親子関係にある子供は、家で安心して暮らしているから、落ち着いて勉強に取り組めるのです」

川島教授によれば、親子のコミュニケーションがしっかりしている子は探求心など学習意欲が高まり、それが自主的な学習習慣にもつながるというのだ。

ハグという愛情コミュニケーションでわが子が「頭のいい子」に

そこで、とりわけ小学生以下のお子さんをお持ちの親御さんに推奨したいのが「ムギュー」という「ハグ」なのである。言うまでもなく、ハグは愛情表現であり、良好なコミュニケーションを促す。甘やかすのではない。甘えさせることで愛情エネルギーを子どもの心にチャージする。そうした行為が、子どもの精神を安定させ、集中力や好奇心といったいわゆる「頭のいい子」に共通する部分を強化させる可能性が高いのだ。

筆者の友人に、ナニー(注:在宅や訪問でベビーシッターと家庭教師をする、英国発祥の職業)の仕事をしている女性がいる。彼女は先日、こんなことを言っていた。

「(親の代わりに)幼稚園にお迎えに行くんだけど、その子(3歳)は幼稚園ではものすごくお行儀も良い、いい子なんだけど、私に会うなり豹変するの。聞き分けがない、わがままなお嬢さまに大変身」

その理由を聞くと、こう教えてくれた。

「両親はステータスの高い仕事をしていて、すごく忙しい。あの子のわがままは『ムギューッが足りないよ!』っていう心の叫びのような気がする。私はナニーとして、たくさん話しかけるし、ハグもいっぱいするけれど、やはり親にはかなわない……」

私は再びこう問い返した。

「でも、ステータスの高い仕事に就く賢いご両親だったら、わが子にいっぱいハグしてあげてるんじゃないの?」

すると友人ナニーは首を横に振りながら、こう言ったのだ。

「それは、親のタイミングでしょ? あの子のタイミングじゃない。あの子が『今! 今、ママにムギューッってされたい!』って時に限って、ママはいない。彼女は自分の優先順位が一番じゃないことに心を痛めているのかもしれない。“仕事と自分”を天秤にかけて仕事を取らざるを得ない親をわずか3歳にして、思いやっているって感じ。子どもが小さければ、小さいほど“ムギューッ”は子どものタイミングでやらないといけないと思う」

もちろん、これは友人ナニーが担当している、その女の子の事例であり、すべての子どもに当てはまるわけではないだろう。そして、親の仕事や働き方は各家庭によってさまざまな事情があることも承知している。さらに言えば、365日、「ムギュー」を課せられるのは親としても正直しんどい。