渡部教授と近く『早稲田文学』の制作にも関与

――女性のその後の様子は。

「早稲田文学 2018年初夏号」(筑摩書房)。表紙には渡部直己・早大教授(右から2人目)が写っている。

「それが……。その後、彼女とはこの件ついてほとんど話していませんでした。彼女の希望通りにゼミが変わり、てっきり上手くいっているものだと思い込んでいました。事態がここまで深刻だったと気づいたのは、彼女が苦情申立書を大学に提出した直後です」

――男性教員とはどういう人物か。

「文化構想学部の人です。渡部教授との距離が近い方で、『早稲田文学』の制作にも携わっています」

――男性教員にどんなことを言われたのか。

「昨年の11月18日でした。キャンパス内で作業をしていたら、男性教員がひょっこりやってきて『いまちょっといい? 研究室にきてくれる?』と呼び出されました。研究室に入ると、『あなた、渡部さんがセクハラしていること、外の人に話していない?』と切りだされました」

「私はたしかに、渡部教授が女子学生を困らせがちであることを、飲み会の席などでしゃべっていました。大学が教員のセクハラについて、もっと啓発してくれればいいのですが、そういうわけでもないので……。いわゆる草の根運動のつもりで、渡部教授の話をして、周囲に注意を促していました」

「一種の口止めなのだろうと感じました」

――渡部教授はハラスメントをしていたのか。

「私が直接関わったのは、今回の女性の件が初めてです。ただ、過去に、彼女とは別の学生が渡部教授にセクハラを受けていたという話を間接的に聞いたことはあります。だから、私は男性教員に『でも、本当のことです』と伝えました」

「すると相手は『そう言われちゃうとあなたの目を見て話せないんだよなぁ』と。つまり、そんな正論を言うなよ、という意味なのかなと感じました。それに続く形で、『あなたが考えたうえで話しているなら、僕は何も言えないけど、そうじゃないならやめたほうがいいよ』と言われました。話の流れからいって、これをアドバイスと受け取ることはできませんでした。一種の口止めなのだろうと感じました」