木村和久の「プロオヤジ宣言」。第5回のテーマは「デートに使える店」。恵比寿や六本木といった「オサレ」な街で、女性をチェーン店に連れていってもいいのか。木村さんは「使える店は十分にある」といいます。おすすめは「回転ずし、串カツ、うどん屋」。その理由とは――。
「男女の食事」と「デート」の違い
最近の外食チェーンは、演出が巧妙になり、1ブランドが大量に店舗を広げる形態は、少なくなっています。どこぞの街に昭和の頃からある、小さな食堂みたいなレトロ感を演出したりと、凝っていることが多いのです。だから、どこで運営しているのか、皆目見当がつきません。
今回は、あからさまなチェーン店から、運営元が分かりにくい、ステルス系の店まで含めて、チェーン店の良しあしを、述べたいと思います。
まず「デート」で使うテーマですが、「男女の食事」と「デート」は、何が違うのでしょう。それは、食事後の秘め事をするか、あるいはそういう可能性があるかが、鍵といえます。ですから飲食する街に、ステイできるホテルがあるかないか、それがデートの判断材料になります。その施設を使うか、使わないかは、あくまで別の話ですけどね。
次にデートメシをするのは、舞台装置として、オサレな街が多いです。今回は、個人的によく行っている恵比寿と六本木を舞台としますが、両方の街ともゴハンに行こうと誘われれば、女性も「これはただの食事ではない」と、気づくでしょう。もちろんステイ場所も沢山ありますから。
デートとして使う店は、一風変わっているほうがいいでしょう。ありきたりのチェーン店、ワタミとか牛角とかは、安心でおいしいですが、日常感が漂います。そう考えると、デートは「非日常感」をいかに演出できるかが鍵です。
ちなみに料理ですが、そこそこ食べれれば、問題ありません。人間どの欲でも満たされると、次の行動を起こしたがらないのです。おいしい食事だと、そこで満員札止め状態になり、「口説く」行為にたどり着けるかどうか、いささか疑問です。