生活保護費は国民年金よりも高い。その事実をどう考えればいいのか。今回は、理論上可能な生活保護受給までのプロセスを小説仕立てでお届けする。なお、生活保護の受給を勧めるものではない。

私は内田茂夫、60歳。

今、私は地中海の国々を豪華客船でめぐる旅の真っ最中だ。客はみな裕福そうな老人ばかりで、少しだが日本人もいる。船内では夜ごとパーティが開かれ、頼めばいくらでもうまい酒が出てくる。飽きればカジノでひと勝負。夢中になりすぎて気づけば朝……という日もあった。そうやって暇をつぶしていると、港に着く。するとそこには、見たこともないような美しい光景が待っている。もちろん、美しい女もいる。その女をどうするかは、自分次第だ。