世にはびこる「40歳を過ぎたら絶望的」という説は正しいのか。人口動態のデータから不妊治療の実績に関するものまで、さまざまなデータで検証していきます。

不妊の原因は男性にも

さて、この「昭和時代でさえ、晩婚女子は40代で39%も子どもを産んでいた」という数字を見て、「残りの61%は子どもが産めない」と思うのは早合点です(参照記事:「40代初産は厳しい」はウソ http://woman.president.jp/articles/-/1051)。不妊のうち、女性側の事由ではないものが約3分の1といわれています。とすると、夫に問題がなければ、ほぼ6割の女性が子どもを産めていた、と読み取れるデータでもあるのです。

グラフ1:男女の不妊原因の割合(不妊の原因の半数は男性側にもあり、40代で妊娠できる女性は もっと多いはず)

さらに言えば、夫の出征や病気療養などで子づくりができなかった人や、生活苦から子どもを欲さなかった人も多々いるはずです。そうした人を除けば、40代の出産率はもっともっと高くなったでしょう。

しかも、当時は初歩的な妊活指導さえもありませんでした。たとえば、性交と排卵のサイクルが合わず、それだけで子どもができなかった、というケースも多々あるはずです。であるならば、いわゆる現代の40歳女性が、基礎知識をもって妊活に臨めば、自然妊娠できる確率は、7~8割程度にはなりそうに思えます。今ならこれに、さらに最新の不妊治療が加わるので、40歳時点で子どもをもてる確率は、さらにさらに高くなると思われます。

ただし、この戦前の調査を見ても、45歳以降に子どもを産んだ女性の数は3.5%と40歳時点の10分の1に下がり、46歳となると1.9%へとさらに半減します。つまり、40代後半では、ほんとうに自然妊娠が厳しいということもあらためてわかります。