妻に「お金が足りない」と言われたら?

「夫婦・親子の関係で、お金のことに関してオープンに話す機会の多い家庭はいろんなことがうまくいきます。逆に、お金の話が半ばタブーのような空気の家庭は……」

そう語るのは、親子のマネーカウンセラー・鶴田明子さん(FP)だ。現在発売中の『プレジデントファミリー』2016夏号では、親が抱く子どもの教育に関する悩み(勉強やしつけなど)に対する知恵を50人の専門家が伝授している。

鶴田さんもそのひとりとして、「子どもがモノやお金を友だちに渡してしまったら」というお題に答えている。その回答内容は雑誌を読んでいただくとして、冒頭で触れた夫婦間・親子間の「お金談義」をどんな雰囲気でするのかが、子どもの「将来」に影響するというのだ。

例えば、妻が、夫や子どもの前でこうつぶやいたとする。

「お金、足りない……」

あなたが夫なら、どう感じるだろうか。以下、2パターンが考えられる。

【パターン1】
自分(夫)の稼ぎが少ないことを妻は責めている。自分は一生懸命働いているのに……。「はぁ? なんていうことを言うんだ!」

【パターン2】
最近、出費は多かったから困っているのだろうか。ここは、自分もよりいっそうの節約を努めよう。そういう経済事情を隠さず言ってくれて、よかった。「一緒にどうしたらいいか考えよう!」

多いのは、「はぁ?」というパターン1のほうだろう。すると、妻はこう反発するに違いない。

「ただ事実を言っただけなのに。なんでキレるの? お金のことになるといつもこうなるんだから!」

しかし、パターン2のように、カッとならない夫も実在するのだ。なぜ、その差は生まれるのかといえば、「考え方が違う」からだという。