教師が「敬遠したくなる」子どもとは?

教師がつい指導を敬遠したくなる生徒がいます。乱暴者の子、学力の低い子、授業中に立ち歩く子……ではありません。「注意を素直に聞かない子」です。例えば、次のような態度をとる子です。

●言い訳をする
●ふてくされる
●泣く
●逆切れする

これらを繰り返すうちに、「注意されない子ども」になり、それはやがて「避けられる人」になります。

▼「避けられる子」の親の共通点

そうした子どもの共通点のひとつ。それは、親が「大切に大切に」子どもを育てているということ。端的に申し上げれば、子どもに対して適切に注意したり、叱ったりしない親です。

そうした親御さんは、しばしば次のようなことをしてしまいがちです。

●親と同伴時に、子どもにあいさつをさせない(来客、近所の人、訪問先、など)
●子どもに食事マナー違反を注意しない(口に入れたまましゃべる、食べ散らかして片付けさせない、食べ物で遊ぶ、出されたものに「嫌い、まずい」などと平然と言う、など)
●スーパーや電車内など公共の場での迷惑行為を注意しない(商品や用具で遊ぶ、床に寝転ぶ、走り回る、など)
●言葉遣いについて教えない(相手の立場に関係ない言葉遣い、「てめえ」「うざい」「きもい」などの言葉を本人、または親自身が使う、不適切なほどの大声、など)
●子どもが言う、他人に対する悪口や批判に同意する
●子どもの反社会的行為や暴力行為を注意しない

このように親が注意するのを怠ったり、教えなかったりするとどうなるか。または、仮に親が注意をしても子どもが無視して、それを親がとがめなかったどうなるか。

子どもは「自分の行為が認められた」という認識を持ちます。いわば、こうすれば大丈夫という「成功体験」となり、外の社会、例えば学校などで同じ振る舞いをする可能性が高くなります。