2016年2月8日(月)

JAL社員座談会「真っ赤な顔で怒られた理由」【1】

稲盛和夫の叱り方

PRESIDENT 2013年3月18日号

大塚常好(プレジデント編集部)=構成 堀隆弘、キッチンミノル、若杉憲司、小倉和徳、室川イサオ=撮影
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稲盛和夫がトップに就任して丸3年(2013年時点)がたった。今や世界有数の利益率を誇るJALとはいえ、意識改革が始まった「最初の半年間」は連日、稲盛の叱責が飛んだという。なぜ怒られたのか。役員と各部門の代表者が振り返る。
≪取材に協力いただいた皆さん≫
・専務……大田嘉仁さん(京セラ出身) 社長補佐(意識改革担当)
・常務(1)……乘田俊明さん 常務・総務本部長
・広報……門間鉄也さん 広報部長メディアグループ長
・CA(1)……西原口香織さん チーフキャビンアテンダント
・販売……岸部雄二さん 旅客販売統括本部企画グループ アシスタントマネジャー
・整備(1)……佐藤信博さん 専務・整備本部長、JALエンジニアリング社長
・経理……榎原伸一さん 経理部長
・常務(2)……菊山英樹さん 路線統括本部国内路線事業本部長
・整備(2)……鈴木秀勝さん JALエンジニアリング 人財開発部整備訓練グループ長

安っぽい美談にしてはいけない――。

いくらメディアが「JAL奇跡の再生!」「営業利益1860億円!(3月期の連結業績見通し)」とはやし立てても、原点を忘れてはいけない。今回の取材でJAL社員の多くがそう語った。

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世界最高水準の利益率を達成した

原点とは、「JALは潰れた」ということだ。40万人以上の株主に損害を与え、銀行には大借金を棒引きしてもらった。毀損せず全額返還したとはいえ企業再生支援機構からは3500億円出資(もとは税金)してもらった。そうした処遇は普通の企業の倒産ではありえない。加えてグループ社員も全体で4万8000名から約1万6000名が職場を去った。「V字回復で再上場」と浮かれられるはずがないのだ。

 

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