最近よく耳にする“自炊”。食事を作ることではない。本や書類をスキャナで読み取り、PDFなどデジタルデータに変換するというIT用語だ。携帯性と閲覧しやすさを兼ね備えたタブレット型端末やスマートフォンの普及で、瞬く間にブームになった。

カラー文書を高速処理できるもの、立体も読み込めるスタンド型スキャナなど、新機種が続々。
写真を拡大
カラー文書を高速処理できるもの、立体も読み込めるスタンド型スキャナなど、新機種が続々。

富士通グループのスキャナビジネスを担うPFU販売推進部の大浦精さんによると、「2001年から販売するスキャナ『スキャンスナップ』シリーズの販売台数が目立って伸びたのは昨年6月、iPadの日本発売直後」とのこと。同4月~翌1月の国内出荷台数は、前年比約2倍を記録したという。

多くの人は何をスキャンしているのか。1つ目は所有する漫画や書籍だ。データ化すれば省スペースになるし、大概は文面の「キーワード検索」もできる。一般に分厚い本はスキャンしにくいが、今年2月に発売されたノバックのスタンド型スキャナ「シンプリースキャン」なら多少の厚みも問題なし。電気スタンドと見間違うユニークな形状で、真上からパシャッと読み取れる。

2つ目はペーパー状の書類。パナソニックは今年2月にカラー文書でも毎分25枚をスピーディに読み取れる「高速カラースキャナー」を発売。SOHOのビジネマンに人気を呼んでいる。

3つ目は、新聞の切り抜きやレシート、名刺の類。「さすがに1枚1枚ガラス面に置かないと」と思いきや、先に挙げた富士通スキャンスナップのS1500では、薄いレシートや名刺も原稿台に重ねて置くだけで、自動送りで一気に読んでくれる。しかも元の書類の傾きも自動補正してくれるなど、有能な秘書もビックリの賢さだ。

ただし注意すべき点も。先の大浦さん曰く「電子化にハマると、どんな書類も“とりあえずスキャン”と考えがち」。節電が叫ばれるいまこそ、重要な書類を取捨選択できる目を持ちたい。

マンガ提供:江口カイム(http://www.ne.jp/asahi/crazy/visions/