3.11以降、「シリアスゲーム」がひときわ脚光を浴びている。

「Evoke」の舞台は2020年、東京。食糧自給率が上らず、飢餓状態となった日本を救うゲームだ。
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「Evoke」の舞台は2020年、東京。食糧自給率が上らず、飢餓状態となった日本を救うゲームだ。

例えば、PCやiPhoneアプリで人気の節電ゲーム「#denkimeter」である。自宅の電気メーターの数字を入力すると、前回(1時間前や1日前など)の記録から使用量を自動的に計算。どれだけ消費電力を減らす努力をしているかを「戦闘力」(ポイント)に変換して他のユーザーと競い合う仕組みだ。

「節電活動をゲーム化して楽しくやろうという狙いです。こうした教育・医療・福祉・学習など社会的課題を解決していくことを主目的とするコンピュータゲームがシリアスゲームです」とは、東京大学特任助教の藤本徹氏だ。

世界銀行研究所が昨秋よりネットで公開中のゲーム「Evoke」もそのひとつ。食糧危機やエネルギー問題、災害救助、貧困・飢餓など世界の深刻な問題を、ゲームを通して学べるものだが、面白いのは各国のプレーヤーたちと協力してネットで情報交換しながら推理していくことである。「多人数がゲームに参加し、社会変革や社会起業支援の方法を疑似体験する」(藤本氏)。

一方、都市経営シミュレーションゲーム「シムシティ」は1989年に発売以来、PC・携帯向けなど種類豊富なロングセラー商品。プレーヤーが、市長として、防災・医療・雇用・公害・交通・ライフラインなどを整備して街づくりをすると支持率が上がり、人口が増え、税収も増える。震災後、このゲームに再びハマる人も増えたという。

あるゲーム愛好者の掲示板に、こんな書き込みがあった。「日本の原発計画は杜撰すぎるよ。『シムシティ』でも怖くて、あんなにやたらと原発をつくらないのに」「東北の復興プランを、シムシティ的に考えてみたい」。

舵取りに難ありの菅首相は、今からでも遅くない、シリアスゲームでしっかり学ぶべきかもしれない。