■編集部より指令
先日、とある会合で出会ったワーキングマザーがぽつり。
「駅構内でベビーカーを運んでいるとき、助けてくれるのは女性か外国人。妊婦時代に電車で席を譲ってくれたのも女性が多く、男性のなかには私を押しのけて席をとり、爆睡するような人も」……。
彼らはなぜ、困っている女性に手を差し伸べないのでしょうか。
■佐藤留美さんの回答
男がベビーカー女子を助けない2つの理由
http://president.jp/articles/-/13601
■大宮冬洋さんの回答
僕は手助けしますよ
叱られそうな主張を後から書きますので、まずは自己防衛のための前置きから述べさせてください。僕は37歳の日本人男性ですが、ベビーカーなどの重そうな荷物を持っている女性を駅構内で手助けすることはありますよ。「お手伝いしましょうか」とかすかな笑みを浮かべて声をかけます。20代の頃は「周りの人たちからジェントルマンぶっていると思われないだろうか」と自意識が過剰に働いていたのですが、何度もやっていたら当たり前の作業になりました。何事も慣れですね。
お年寄りや妊婦には席を譲ります。ただし、「年寄り扱いをするな」と憤慨した表情で無視されたり、妊婦だと思ったら単にお腹がポッコリしている女性だったりする危険性もありますね。恥ずかしいし面倒くさいですね。電車を降りるふりをして黙って席を立ち、近くに立っているアホそうなお兄ちゃんに席を取られるのも悔しいし……。山田詠美の青春小説『ぼくは勉強ができない』の爽やかな主人公のように、「席をいちいち譲るのは面倒くさいから電車の中では席に座らない」というマッチョな選択ができたらカッコいいですよね。
僕は軟弱者ではありますが目の前で困っている人を助けないほど世間知らずではありません。情けは人のためならず、ですからね。