2014年10月5日(日)

脳が目覚める3ステップ講座

プレジデントFamily 2014年秋号

著者
浦野 喬 

浦野 喬=文 教える人:中野信子(脳科学者、認知科学者)
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新学期が始まったというのに、朝なかなか起きてこなかったり、帰宅後も宿題をせずにぼんやりしていたり。夏休み明けの子供は、いまいちシャキッとしない、やる気がない態度が気になりますよね?

いろいろ原因は考えられますが、脳科学的に見ると、実は秋にやる気が出ないのは当たり前の自然現象なのです。秋は日照時間が日に日に短くなっていくので、太陽を浴びることで分泌が促される脳内ホルモン、セロトニンの量が減っていきます。脳内で働くセロトニンは、人の気分にも大きな影響を与えます。その量が減ってしまうことで、なかなかやる気が出ないのです。

そこで、この時季に有効な脳が元気になる方法を紹介していきます。脳のメカニズムを知れば、やる気を出すのは簡単です。

ただし、今回紹介するのは、あくまで脳に関する対処法です。お子さんによっては悩みを抱えていて、そのために勉強に集中できないケースもあります。秋は1学期を経て、友達関係や勉強などの問題などが顕在化してくる季節なので、お子さんを注意深くみてあげることも必要です。

しかし、それでも脳が元気になれば、心の悩みにも前向きに立ち向かえるはずです。ぜひ、お試しください。

STEP1 認知を変える ご褒美と勉強を結びつけよう

人は自分が好きなことなら、無理をしなくても自然とやりたくなるようになっています。それは脳の中で、「好きなこと=楽しい」という反応がしっかり結びつけられていて、それを見たり、考えたりするだけで楽しいという感情が喚起されるためです。このように「好きなこと=楽しい」という結びつきを「認知」と言います。

「勉強」と言われたとき、げんなりしている様子なら、お子さんの勉強に関する認知は「苦痛」や「つまらない」といったネガティブなものと結びついています。そこを変えます。

なかなかできないことですが、仕組みは簡単。勉強をすると得られる報酬をたくさんぶら下げるのです。報酬はわかりやすく、しかも具体的である必要があります。

たとえば受験生なら志望校見学に連れていって、生き生きと学ぶ先輩たちを見せてあげる。憧れを喚起してモチベーションをアップさせるのです。

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