2014年8月5日(火)

なぜ中国人は平気で壊すのか? 兵法三十六計の行動原理

PRESIDENT 2013年2月18日号

相沢光一=構成 高野長英=撮影 時事通信フォト=写真
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中国は日本にとって最大の貿易相手国。互いに切っても切れない関係だが、中国人とのビジネスにはトラブルがつきもの。中国人の考え方や行動原理を熟知する香港貿易発展局日本首席代表・古田茂美さんに聞いた。

中国ビジネスの特性を端的に表しているのが、2012年末に全線開通した中国高速鉄道だろう。東北新幹線の技術をベースに開発された鉄道だが、中国は独自開発を主張。国際特許を出願し世界に売り込みをかけようとしている。中国とビジネスをする日本企業はこうした仕打ちを受けることが多い。こんな行動がとれるのはなぜなのか。

古田茂美さん

「まず、知っておいていただきたいのは中国人は自己領域の人“自己人”と自己領域外の人“外人”とをはっきり分ける考え方を持っていることです。自己人は家族をはじめ血縁、地縁、同じ目標に向かって行動する業縁で結ばれた人。一方、外人はそうした縁のない人です。日本人は初対面の人でも割とすぐに信用しますが、中国人はすぐに信用などしません。まずは警戒し、敵と対する目で人を見ます」

そして外人には「兵法」行動文法をもって接するという。兵法の「兵」はいうまでもなく戦いのこと。

「兵法は多くの国が入り乱れて戦い、興亡を繰り返していた紀元前5世紀に孫子によって書かれたもの。それが現在の中国人の考え方にも息づいているのです。といって好戦的ということではありません。孫子が説いたのは“戦わずして勝つこと”。現実に戦いが起これば多くの人命が失われる。その悲惨さを見てきた孫子は、戦いを避けて勝利を得る方法を考え説いた。そのためには武力でない戦いである計略を用いよというわけです」

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