「自分たちで独自のものをつくって勝負していく!」……。社員が生き生きと働き、元気がある企業にはこうした特徴がある。東海3県の元気ハツラツ企業を徹底レポートする。
「取引先の言われるままにものをつくる下請けは嫌だ。自分たちで独自のものをつくって勝負していく」
名古屋を中心とした東海地方でも、社員が生き生きと働き、元気がある中小企業にはこんな特徴があるようだ。
下請けは親会社などの取引先から仕事がもらえて楽な面もあるが、コスト削減の要求が厳しく、利益を上げることはなかなか難しい。「儲かっている」と言おうものなら、すぐに「納めている製品を安くしろ」と迫られる。そのため、仕事が増えても社員の士気は上がらず、逆に苦労ばかりが蓄積するそうだ。しかも、社員の定着率は悪い。
「利益が大きく増えたときは、少しは下請けに還元してもらいたい」とは、ある部品メーカー社長の弁だが、そう思っている中小企業の経営者は少なくない。
今回紹介する4社は、そんな下請け生活から脱し、独自の発想や技術、商品で業績を伸ばしている元気な中小企業だ。
史上最速で東証第一部に昇格
エイチームは主にスマートフォン向けのゲームを開発しているが、現在最も勢いのあるネットベンチャーと言っていいだろう。その牽引役となったのがモンスターバトルゲーム「ダークサマナー」で、リリースしてから全世界でダウンロード数が700万を超える大ヒットとなり、月に1億円以上も稼ぎ出しているほど。そのほかにも、「レギオンウォー」「AKB48ステージファイター」といったバトルゲームや「ダービーインパクト」「麻雀 雷神」などヒット作品が目白押しだ。
その結果、業績もうなぎ上り。それは2013年7月期決算を見ても一目瞭然で、売上高109億円、営業利益17億円、当期純利益10億円とそれぞれ前期に比べて60%以上も伸びているのだ。その勢いは今期も衰えることはなく、35%以上の増収増益を見込んでいる。