弁護士、山口真由さんの華麗なキャリアは、東京大学法学部への現役合格から始まる。
東大入学後は、3年次にたった1年の準備期間で司法試験に一発合格。国家公務員第I種(当時)試験もクリア。卒業までに必要な162単位でオール「優」を取得。法学部における成績優秀者として「東大総長賞」を受賞し、同学部を首席で卒業している。
卒業後は財務省に入り、エリートコースと呼ばれる主税局に配属。約2年後に退職して弁護士に転身。最近は弁護士業の傍ら、テレビのニュース番組などにも出演し、単行本も出版している。
深いため息がもれそうな経歴だが、山口さんの勉強法は、意外なほどシンプルで安上がりだ。
基本は教科書を7回読むこと、ただそれだけ。中学時代から彼女はこの勉強法を続け、そのキャリアをつかんできた。塾に通ったり家庭教師についたりしたことは過去一度もない。親の立場で見れば、なんて親孝行な勉強法だろうか。
「教科書を7回読むことで、定期試験に出る範囲の内容を反復して自分の内側に入れて、試験ではその一部を吐き出すというか、再現するような作業なんです」
山口さんはそう話す。「吐き出す」とか、「再現する」という言い回しは独特だが、彼女の読み方を知れば、多くの人が納得できるはずだ。最初に断っておくと、この勉強法に一番フィットするのは社会や英語、理科(主に生物や地学)などの暗記教科だという。司法試験への挑戦も、「この勉強法に最も適しているのではないか」と山口さんは直感し、ひたすら読み続ける勉強法で一発合格したのだという。