2014年1月11日(土)

発表!医師が選んだスーパードクター【1】

PRESIDENT 2012年9月3日号

著者
松井 宏夫 まつい・ひろお
医学ジャーナリスト

1951年、富山県生まれ。中央大学卒。週刊サンケイ記者を経て、フリーに。医療分野を中心に活動し、日本医学ジャーナリスト協会の幹事を務めている。

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医学ジャーナリスト 松井宏夫=文 的野弘路=撮影
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医師の「手術の技量」をもっとも知りうるのは、同業者である医師である。彼らでさえ「自らが患者なら診てほしい」と太鼓判を押す名医を紹介しよう。

“困ったときの神頼み”ではないが、患者にとっては“困りはてたときの名医頼み”がある。だが、患者にとって、医師の人間性はわかっても「手術の技量」はわからない。それを知りうるのは、専門家として同じ手術を行う医師たちである。

そんな医師の誰もが名医として推薦する3人に登場いただき、名医の名医たる技量と心構えを聞いた。

たずさわった手術は6000例を超えた

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虚血性心疾患手術

今、最も有名な心臓外科医は? と質問すると、100人中100人が順天堂大学医学部附属順天堂医院(東京都文京区)心臓血管外科の天野篤教授を挙げるだろう。

それは心臓血管外科医も同じ意見である。「日本一確実で丁寧な手技、そして完璧な手術を行う」という高い評価でわかろうというもの。

「“たくさん手術をやっていて飽きませんか?”という質問を同じ医師から受けることがあります。手術は完璧を目指すと飽きるということはまったくありません。完璧な内容の手術ができたら満足度は極めて高い。そのときのスナップショットが数多く頭の中に入っています」

天野 篤教授

そのスナップショットが天野教授の頭の中で様々に再生が可能となる。

「中心部を拡大することもできるし、3D画像にすることもできます。頭の中に何枚持っているかが、心臓外科医の勝負です」

人間の体を手術するときには、緊急異常事態が起こることは少なくない。そのとき、スナップショットが多いと、手探りで対処するのではなく、“確信のもとに”突き進めるのである。

「手術数が5000例を超えた頃から、引き出しが確実なものになってきました」

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