2014年1月10日(金)

なぜ打ち合わせは午後2時にすべきか

職場の噂、巷の評判[アドレナリン]

PRESIDENT 2012年6月18日号

著者
米山 公啓 よねやま・きみひろ
医学博士

米山 公啓

1952年、山梨県生まれ。聖マリアンナ医科大卒。専門は神経内科。主な著書に『医者がぼけた母親を介護するとき』『親を元気に育てれば、あなたの老後も安心です』『左脳がみるみる若返る』などがある。

医学博士 米山公啓 構成=山本信幸
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昼食を終えて、さぁ、午後もばりばり働くぞとデスクに着いてしばらくすると、抗することができない睡魔が襲ってきて、次第にまぶたが重くなり、頭がガクンと垂れ下がり船を漕ぐ。誰にでも経験があるはずだ。食事をして「お腹の皮が張るとまぶたが緩む」という表現があるが、睡眠の研究では午後2時の眠気は食事や睡眠不足とは関係がなく、眠気と覚醒が交互に現れる、12時間周期の生体リズムによってもたらされるものであることがわかっている。

眠気を払って仕事の効率を高めるための最良の方法は、生理現象なのだから仕方ないと割り切って、ラテン系の国の人々が取り入れている昼寝の習慣「シエスタ」を見習うこと。

長く眠る必要はなく、15分程度の短い睡眠をとるだけで眠気を一掃することができる。営業車で外回りしているときに眠気を感じた場合はぜひ仮眠を取っていただきたいが、まさかオフィスで居眠りするわけにはいかない。

その場合は逆に、何かをして緊張を高めればいい。最も有効な方法は、午後2時に取引先や顧客とのアポイント、他部署との打ち合わせ、上司を交えた会議などを入れることである。

話の内容や言葉遣い、態度に気を遣わなければならない相手と向かい合うとき、そこには緊張が生まれる。緊張は脳に軽度のストレスをかけ、アドレナリンというホルモンを分泌させる。アドレナリンは活動を司る交感神経を活発にするので、眠りかけていた脳が目を覚ます。

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人と話せば、いい緊張感が生まれる

午後2時のアポがない日に眠気が襲ってきたら席を立って、誰かと立ち話をしてみよう。同じ部署の同僚であればつかまえやすいが緊張感が生まれないし、話の内容も刺激のないものになりがち。そこで、他部署まで行って仕事の話をしてみるといい。話の内容が新鮮だから脳が興味を持って覚醒されるし、自分の仕事につながるヒントが得られるかもしれない。まさに一石二鳥の効果が狙える。

眠気覚ましを兼ねた仕事の話をするためにも、社内人脈を広げておくことは重要なのである。

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