身体が慢性的な酸素不足に

ヘビースモーカーのなかには、ふだんから動悸や息切れ、めまいなどの症状を訴える人が多いようですが、これは身体が慢性的な酸素不足になっている証拠です。

ただでさえニコチンの作用で血液循環が悪くなっているというのに、血液に溶け込んでいる酸素の量も少なかったら完全な酸欠になり、脳細胞の寿命はさらに短くなってしまいます。

喫煙、肺疾患概念的肖像画
写真=iStock.com/simonmasters
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タバコを口にすると安心するという人は少なくありません。実際、気持ちを落ち着かせるためにタバコを吸うというケースはよくあるようです。何かを口にしていると、イライラや欲求不満がなくなるのでしょう。

とくに高齢者は喫煙習慣だけはリタイア後も現役時代のままで、朝起きたら、「とりあえず一服」という人も少なくないようです。

こういう人は、健康診断で異常を指摘でもされない限り続けるのでしょう。しかし、その間にも脳細胞が減り続けていることを忘れてはいけません。

禁煙に挑戦しても失敗し続けてしまう人に捧げる「ひと言」

数字はやや古くなりますが、製薬会社のファイザーが2008年に成人男女9400人を対象におこなった「日本全国のニコチン依存度チェック」によると、禁煙に挑戦した人(1958人)のうち、成功したのは27.8%。7割以上の人が失敗したそうです。

おそらくこのなかには、何度も失敗を繰り返してきた人も少なからずいるものと思われます。

そのなかで、とくに禁煙、禁煙とプレッシャーを感じている人には、次のひと言を捧げたいと思います。

「とりあえずこの際、禁煙は諦めてはいかがですか」

「冗談じゃない!」という方は、この項目のこれ以降を読み飛ばしてください。私のひと言に興味を覚えた方には、続いて次のように言わせてもらいます。

「『タバコはやめません』と腹をくくってしまうのも、ひとつの考え方ではないでしょうか」

以下にその理由をお話ししたいと思います。

はっきり言ってしまえば、いい年齢になるまでタバコを吸ってきたのですから、今さらやめたところで手遅れの感が否めないからです。

本人もそう感じているのなら、いっそのこと、タバコをおいしく楽しんでしまえばいいのです。

その際は、心の底から「うまい」と思って吸うことです。