スキル、人間力、外見も本で学ぶことができる

「お金が欲しい」「収入を増やしたい」「もっと給料の高い会社に行きたい」と願う人はたくさんいますが、ではお金を稼ぐために何か努力をしているのかというと、自信を持って答えられる人は少ないのではないでしょうか。

何もしないでお金が空から降ってくる、ということはあり得ません。でも、「お金が欲しい」と思っても、ほとんどの人は何をしていいかわからないのです。お金というのは、その人が行う労働の価値に見合った額が支払われます。つまり、自分が今と同じ人間でいる限り、収入が飛躍的に増えることはあり得ないのです。逆に、「高い収入を得られるような人間」に成長すれば、収入は増えます。

知識、経験、ビジネススキル、コミュニケーション能力、人間力、外見、資格……。いろいろな側面があると思いますが、本を読んで努力することでこれらの能力が高まり、自分に磨きがかかる。読書による自己成長によって、自分の価値が高まることは、間違いありません。

年収の高い人は読書量も多い

本を読むのは嫌いだとしても、読書をすれば収入が増えるとするならば、俄然がぜん、読書に対するモチベーションは上がりませんか?

実際に、読書量と年収は、比例するのです。読書量について多くの調査がなされていますが、ほとんどの調査で、年収の高い人は読書量も多いという結果が出ています。

文学のある情報と棚のズーム
写真=iStock.com/Kobus Louw
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例えば、2009年の日本経済新聞社産業地域研究所の月額書籍購入費の調査(全国の20~60代の男女1000人を対象)。

20~30代の年齢層を見ると、年収800万円以上の人の月額書籍購入費は、2910円。

2006年次の調査と比較して19%増になっています。

年収400万~800万円未満の人たちは、2550円で23%増。年収400万円未満の人たちは、1914円で24%減、という数字が出ています。

年収が高いほど本の月額購入費が多く、年収が低いほど月額購入費が少ない。読書量と年収は比例するのです。そして、さらに最近になってその傾向は強まっています。