毎月、新たに発売されるビジネス書は約500冊。いったいどの本を読めばいいのか。読書家が集まる本の要約サービス「flier(フライヤー)」で、7月にアクセス数の多かったベスト20冊を、同サービスの編集部が紹介する――。
パジャマを着た女性
写真=iStock.com/Atomic62 Studio
※写真はイメージです

要約サービス「7月のビジネス書」ベスト20

第1位:『仕事の順番』(田中耕比古著、フォレスト出版)
第2位:『話し方の一流、二流、三流』(嶋津良智著、明日香出版社)
第3位:『あなたの人生を変える睡眠の法則2.0』(菅原洋平著、自由国民社)
第4位:『人のために頑張りすぎて疲れた時に読む本』(根本裕幸著、大和書房)
第5位:『稼ぎ方2.0』(村上臣著、SBクリエイティブ)
第6位:『「気がきく人」と「気がきかない人」の習慣』(山本衣奈子著、明日香出版社)
第7位:『未来がヤバい日本でお金を稼ぐとっておきの方法』(南祐貴(セカニチ)著、ダイヤモンド社)
第8位:『グッド・ライフ』(ロバート・ウォールディンガー/マーク・シュルツ著、児島修訳、辰巳出版)
第9位:『健康になる技術 大全』(林英恵著、ダイヤモンド社)
第10位:『客観性の落とし穴』(村上靖彦著、筑摩書房)
第11位:『精神科医Tomyの心が凹んだときに読むクスリ』(精神科医Tomy著、三笠書房)
第12位:『頭のいい人が話す前に考えていること』(安達裕哉著、ダイヤモンド社)
第13位:『ほんとうの心の力』(中村天風著、PHP研究所)
第14位:『THE POP-UP PITCH 最もシンプルな心をつかむプレゼン』(ダン・ローム著、花塚恵訳、かんき出版)
第15位:『同調圧力のトリセツ』(鴻上尚史/中野信子著、小学館)
第16位:『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎著、岩波書店)
第17位:『渋沢栄一 一日一言』(渋沢栄一著、致知出版社)
第18位:『アメリカの高校生が学んでいる投資の教科書』(ティモシー・オルセン著、桜田直美訳、SBクリエイティブ)
第19位:『なぜか感じがいい人の聞き方 100の習慣』(藤本梨恵子著、明日香出版社)
第20位:『先読み!IT×ビジネス講座 画像生成AI』(深津貴之/水野祐/酒井麻里子著、インプレス)

※本の要約サービス「flier」の有料会員を対象にした、2023年7月の閲覧数ランキング

仕事ができる人は「考える時間」を取っている

今月の第1位は『仕事の順番』でした。

田中耕比古『仕事の順番』(フォレスト出版)
田中耕比古『仕事の順番』(フォレスト出版)

仕事ができる人とできない人の違いは「仕事の順番」にある――著者の田中耕比古氏は本書の冒頭で、こう指摘します。

例えば、資料を作るとき。仕事ができない人は、いきなりパワーポイントで資料作成を始めるため、思考がまとまらないまま時間だけが過ぎていきます。一方、仕事ができる人は、考えを整理してから資料へと落とし込みます。

つまり仕事ができる人は、タスクに着手する前に「考える時間」を取っているのです。そうすれば、適切な手順を選べるため、ムダがなくなり、効率よく仕事が進むというわけです。

また著者は、適切な「仕事の順番」として、「GRAPH」というフレームワークを提案します。

・G(Goal):目的・目標を定める
・R(Route):道筋・打ち手を考える
・A(Agreement):すり合わせる
・P(Progress):実行・進捗しんちょくを管理する
・H(Harmonize):調和させる

どんなタスクでも、この順番に沿って取り組めば、スムーズに進んでいくでしょう。

著者は「本書をきっかけに基本に立ち返ってみたり、後輩やチームメンバーへのアドバイスの際にご活用いただいたりすることで、皆さんの、そして皆さんの所属組織の生産性向上の一助となりましたら幸いです」と述べています。仕事力を上げたい方や、上司や先輩から「仕事が遅い」「効率が悪い」と指摘されがちな方、チーム全体の生産性向上を目指す方、仕事を効率よく進めてプライベートを充実させたい方に、まず読んでほしい一冊です。