image:「ETF」を知っていますか?,新NISA時代にこれだけは押さえておきたい,個人投資の新常識

「ETF」を知っていますか?

新NISA時代にこれだけは押さえておきたい

個人投資の新常識

注目集めるゴールドETFのポイント

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新NISA制度が始まり、投資への関心が高まっている。株式、債券、投資信託、ETF(上場投資信託)など、さまざまな金融商品の名前を目にするが、どのような違いがあり、どう選んだらいいか。「ETFのパイオニア」といわれる資産運用会社、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(以下ステート・ストリート)の金融法人営業部ヴァイス プレジデント、稲 寛彰氏に話を聞いた。

image:稲 寛彰

稲 寛彰いね ひろあき

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社

金融法人営業部 ヴァイス プレシデント

2023年10月にステート・ストリートにシニアETFセールス・マネージャーとして入社。SPDR® ETFビジネスを日本で推進している。ステート・ストリート入社以前は、2016年にUBSアセット・マネジメントに入社し(その後UBS証券に出向)、東証上場および海外上場のETF関連業務を担い、同社のETFビジネスの発展に貢献した。東証マネ部!にETFやサステナブル投資に関する記事を多数寄稿し、日本地域学会の年次大会では「サステナブル投資~株式投資におけるサステナビリティ・プレミアム~」論文を発表した。また、東京、ロンドン、香港にて日米欧中の証券会社、運用会社および金融情報会社にて機関投資家向け営業関連業務に従事。早稲田大学にて修士号(国際経営学)取得。

たくさんの銘柄を含み
リスク分散に効果的

最近、「ETF」という言葉をよく見聞きします。どういう商品なのか、簡単に教えてください。

【稲】ETFとはExchange Traded Fundの略で、「上場投資信託」のことです。「投資信託」とは、資産運用の専門家が、株式、債券、コモディティ(原油や金、穀物など商品先物市場で取り引きされる金融商品)などを投資対象として運用する金融商品で、そのうち証券取引所に上場しているものをETFと呼んでいます。

ETFは、1990年にカナダで生まれたとされ、1993年にはステート・ストリートが、米国初のETF「SPDR®S&P500® ETF」を設定して人気を集めました。その後急速に成長し、今では世界で約1万2238 本ものETFが取り引きされています(出所:ETFGI。2024年4月末時点)。日本でも328本(出所:日本取引所グループ。2024年6月20日時点)が上場しています。

ETFが人気を集める理由は何でしょう?

【稲】まずは、効率よく広範囲に投資できる商品であることが挙げられます。個別の株や債券、コモディティは、価格の値動きが激しくなる傾向がありますが、ETFの多くはたくさんの銘柄にまとめて投資する「バスケット取引」なので、リスクを分散できます。ETFが生まれるまでは、個人投資家が複数の銘柄にまとめて投資する手段はほとんどなかったのです。

そして2点目が、透明性の高さです。ETFは上場先の証券取引所のルールに則り、どの銘柄にどれだけ投資されているか、毎日開示されています。それが投資家の安心感につながったことも成長の一因でしょう。

個別株や投資信託と比べて、どういった長所がありますか。

【稲】個別株は企業の株価なので値動きが激しい一方、ETFや投資信託は、分散投資を目的として複数の銘柄を組み合わせた金融商品なので、一般的に基準価額(NAV)は株価ほど値動きが激しくなりません。長期で資産形成を考える場合は、ETFや投資信託の方が適しているといえるでしょう。

次に、ETFと投資信託の違いです。大きく3つあります。まず1つ目は、両方とも投資信託ですが、投資信託は銀行でも証券会社でも取り引きできるのに対し、ETFは証券会社でしか取り引きできません。最近は新NISAが始まったこともあり、証券会社に口座を開く人は増えていますが、もし口座を持っていない場合は、証券会社の口座開設から始める必要があります。

2つ目の違いは、取り引き価格です。ETFは、上場先の証券取引所の取引時間中であればいつでも売買することができ、「○円以下」「○円以上」など株式と同じように、自分が指定した価格で買う「指値」も可能です。しかし投資信託の場合は、その日の市場が閉まらないと価格(基準価額)が決まらないので、自分の望む価格で売買するのが難しい面があります。

3つ目の違いは、手数料(信託報酬)です。一般的に、投資信託よりもETFの方が、手数料は低い傾向があります。

東証上場のETFと海外上場の
ETF、それぞれの売買法

ETFにもいろいろな種類がありますね。代表的なものを教えてください。

【稲】これまでは、米国株式市場を代表するS&P 500指数など、市場の動きを示す指数に連動した運用成果を目指すパッシブ(インデックス)運用のETFが主流でしたが、近年では、指数を上回る運用成績を目指すアクティブ運用のETFが存在感を増しています。アクティブ運用の場合は、ポートフォリオ・マネージャー(運用担当者)が選定した銘柄に投資されているので、運用担当者の手腕が問われますし、パフォーマンスも良いときと悪いときがあります。

対象となる資産に着目すると、パッシブ、アクティブともに、従来から株式が多くを占めています。近年では、債券やコモディティ、不動産、暗号資産(仮想通貨)など、ETFのラインアップが拡大しています。

「スマートベータ型」と呼ばれる投資戦略のETFも増えています。これは、「高配当株」「グロース株(成長株)」など、指数以外の、値動きのもととなる要因をとらえた投資を行うETFです。さらに、IT業界、エネルギー業界など、特定の業界に着目して投資するETFもあります。レバレッジ型・インバース型という、対象となる指数に対して2倍、-2倍などの値動きを達成するよう運用するETFは、投機的な側面がありますが、日本の個人投資家にも人気です。

個人が投資する場合、どのようなETFを買うことができますか。また、選ぶときのチェックポイントを教えてください。

【稲】日本の個人投資家が購入できるETFは、上場先が東京証券取引所(東証)のものと、海外の証券取引所のものの2つに分けられます。

東証に上場しているETFであれば、ほとんどの証券会社で取り引きが可能です。一方、海外で上場しているETFは、証券会社によって取り扱いが異なります。例えば、アメリカで上場しているETFは、ネット証券を中心に多くの証券会社で購入可能です。ただ、取り引きをする場合は、外国証券取引口座を開設する必要があります。

商品を選ぶ際は、長期的な資産形成ではコスト(信託報酬)が重要になります。信託報酬は、ETFを保有する間、負担し続けるので、長期になるほどインパクトが大きくなります。長期的な資産形成では信託報酬が低いというのは重要な点となります。

世界最大級のETF運用会社、
パイオニアとして革新的な商品も

ステート・ストリートは現在、どのようなETFを提供しているのでしょうか。

【稲】私たちが31年前に運用を開始したETF「SPDR®S&P 500®ETF(ティッカー:SPY、東証上場コード:1557)」は現在、運用資産残高5409億米ドル(2024年6月末時点。日本円で約87兆円)と、世界最大のETFとして、世界中の投資家の皆さまにご愛用いただいています。このほかにも、ステート・ストリートはETFのパイオニアとして、個人投資家の皆さまのニーズにお応えする革新的な商品を数多くご提供しています。

世界のETF運用残高と本数の推移<br/>出所:モーニングスター、データは2023年12月31日時点。データは表示された日付時点のものであり、変更される可能性があるため、現行のものとして依拠するべきではありません。<br/>過去のパフォーマンスは、将来のパフォーマンスの信頼できる指標ではありません。

世界のETF運用残高と本数の推移
出所:モーニングスター、データは2023年12月31日時点。データは表示された日付時点のものであり、変更される可能性があるため、現行のものとして依拠するべきではありません。
過去のパフォーマンスは、将来のパフォーマンスの信頼できる指標ではありません。

ETFの中でも今、特に注目を集めているのは、私たちの強みの一つであるゴールドETFです。ステート・ストリートは2004年に、米国初となる現物を裏付けとするゴールドETF「SPDR® ゴールド・シェア(ティッカー:GLD、東証上場コード:1326)」を上場しており、現在では621億米ドル(2024年6月末時点)、日本円で10兆円近い純資産総額に成長しています。

今なぜ、ゴールド投資に注目が集まっているのか。そして、ゴールドETFの魅力はどんなところにあるのか、ぜひ多くの人に知ってほしいと考えています。詳しくは、次の連載でご説明しましょう。

ステート・ストリートのゴールドETF

「SPDR® ゴールド・シェア(ティッカー:GLD、東証上場コード:1326)」は現物の金を裏付けとするETFで2004年に設定されて以来、世界中の多くの投資家に保有されています。本ETFの登場により、機関投資家だけでなく、個人投資家も含めすべての投資家に透明性が高く、費用対効果に優れた金へのアクセス手段を提供することができるようになりました。現在では金を裏付けとするETFの中でも世界最大の運用残高となり、かつ最も流動性の高いETF(米国に上場する金を裏付けとするETFの中で約60%のシェアを占める)*へと成長をしました。また本ETFはNISAの成長投資枠の対象となっており、ポートフォリオを分散したい投資家にとっても一役を担えればと考えています。
*ブルームバーグ・ファイナンスL.P.,2024年6月末時点

INFORMATION

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズではETFや投資信託の基本知識から、グローバルの運用担当者やストラテジストのインサイトなど幅広く情報提供をしています。ぜひウェブサイトをご覧ください。