※本稿は、よしたに『大人ぼっちマニュアル』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。
ファッションにはセンスも努力も必要ない
40代にもなると行動範囲が広がって、ちょっと良いレストランやパーティといったフォーマルな場で、「スマートカジュアル」などのドレスコードを目にすることも多いですよね。「一体何を着て行ったらいいの?」と悩むことがきっと男性の皆さんにもあるかと思います。
吉田さんにお聞きしたところ、そういった場所ではまずサンダルやスニーカーは避け、襟付きのシャツを着用すべきとのこと。そして、そんなとき何より頼れる存在が、そう、ジャケットです。
ファッション業界ではジャケットを「大人のパスポート」と呼ぶそうです。それは、ジャケットさえあればミシュランの三ツ星レストランだろうが、ホテルのバーだろうが、どこにでも行けるから。ジャケットに合わせようとすることで、その下に着る洋服も自然ときれい目、かっちり目なものを選ぶので、普段着ているカジュアルファッションから大人のファッションに無理なく成長させてくれる、40代男性にぴったりのアイテムなんです。
ジャケットさえあればどこにでも行ける
本編でもウール素材をご紹介いただきましたが、できればウール100%のジャケットを選ぶと私服感が出てさらに大人っぽく見えるそうです。確かに、休日のお出かけには会社でスーツを着ている自分とは別の印象を与えたいですよね(光沢が出るポリエステルが含まれたビジネススーツなどはデートなどに向かないかもしれませんし……)。ウールのジャケットを1着持っておいて、春夏は綿素材のジャケットを着る……なんて着回しができたら、おしゃれ度が一気に上がりそうですね!
学生時代のファッションからなかなか抜け出せない人には「まずジャケット・シャツ・チノパン」という定番スタイルにして、次第に違う素材を選んでみる、ポケットの形を少し変わったものにしてみる、など自分らしいスタイル探しをしてみるのがオススメだそう。いきなり大きく冒険するのではなく、まず定番のスタイルを試してから少しずつ好みに合わせて崩していくやり方はとっつきやすそうだと思いました。年齢相応の大人っぽさを演出するには、革靴、革のトートバッグなど革製品を使ってフォーマルに寄せるのも効果的だそうです。
40代でイメージチェンジをするための優秀なアイテム「ジャケット」ですが、ひとつ覚えておきたいのは、自分が気持ちいいサイズとジャストサイズは違うということ。ジャケットスタイルはそもそも機能的ではないので、快適さを求めるとついつい大きいサイズの服を選んでしまいがちだそうです。女性はヒールがある靴や体の線を出す洋服などを着ることが多いので、時に「おしゃれは窮屈」であることを知っていますが、ジャストサイズって慣れるまでが大変なんですよね……。でもきっと着ているうちに、周りから「痩せた?」「その服いいね」と声をかけられて、いつのまにか気づけばそのサイズが自分のサイズとして馴染んでいるはずです。
男性にとって服装は「投資」である
「男性にとって服装は『投資』です。一般的な投資と違い、ファッションは投資に対するリターンがわかりづらいかもしれませんが、実は『異性からの印象が良くなる』『上司の覚えが良くなる』など今後の人生をより豊かにするためのリターンが十分見込めるんです」
吉田さんのお話が印象的でした。実際、着る服を変えてから、以前よりも周りに褒められたり、友達に女性を紹介してもらったりするようになりました。何より、洋服やファッション小物を選ぶのが今とっても楽しいんです。
もし、職場で、プライベートで、今よりももう少しだけ良い印象を与えたい、良い人間関係を手に入れたいと思っていらっしゃるなら、少しだけ投資をして、「新しいファッションの扉」を開いてみてはいかがでしょうか。