※本稿は、本要約チャンネル『「読む」だけで終わりにしない読書術 1万冊を読んでわかった本当に人生を変える方法』(アスコム)の一部を再編集したものです。
「1ジャンル=1冊」で満足してはいけない
本要約チャンネル流読書術の中から今回は「レコーディング読書」を紹介します。これは、
・本に書かれている内容を実践し、記録し、検証する
というものです。
その作業を繰り返し、目的を達成(課題を解決)するうえで、そのときの自分にとって最適な判断を下したり、もっとも合うメソッドを見つけ出したりすること。最適な判断を積み重ね、有効なメソッドを生活に採り入れ、ルーティーン化することによって、生活の質を高め、人生を自分の望む方向へ変えていくこと。
それこそが、「読む」だけで終わりにしない、本要約チャンネル流読書術の究極の目的です。
僕たちはこれまで、健康本、ビジネス本、自己啓発本、投資本など、さまざまなジャンルの本を1万冊以上読み、健康に関してもビジネスに関してもお金に関しても、数々のメソッドを実践してきました。
その経験を踏まえて、みなさんにお伝えしたいのは、「一つのジャンルについて、一冊の本だけ読んで満足せず、一つの考え、一つのメソッドだけを盲信しないこと」、そして「本を読んで実践した内容を記録し、検証すること」の重要性です。
複数のメソッドを実践し記録することが重要
本を読む目的を具体化・明確化し、時間をかけて本を選び、課題を解決できそうなメソッドが見つかったとしても、それが本当にあなたに合うかどうか、効果が得られるかどうかは、あなた自身が実践してみなければわかりません。
どれほど「体の不調が改善されて健康になる」「パフォーマンスが上がる」「お金が増える」と書かれていても、そのメソッドがあなたの体質や性格に合わないこともあります。あるいは、慎重に選んだつもりでも、その本に書かれていることが、偏かたよった知識や情報に基づいている可能性がないとも限りません。
また、最初のうちは効果があったメソッドでも、続けているうちに、あるいは自分の心身の状態や生活環境などの変化に伴い、効果がなくなってくることもあります。それを見極め、アップデートするためには、一つのジャンルについて複数の本を読み、複数の考え方やメソッドを知ること、いいと思ったメソッドを実践し、常に記録し、検証することが必要不可欠なのです。
朝起きてから夜寝るまで実践してわかったこととは
このように書くと、みなさんの中には「どうやって記録や検証をすればいいかわからない」という人もいるでしょう。ですから、ここではまず、僕たちが実践しているやり方をみなさんにご紹介します。
僕たちは3年ほど前から毎日、朝起きてから夜寝るまで、実践しているすべてのメソッドの記録と検証を行っています。その前から、メソッドの記録と検証は行っていたのですが、本要約チャンネルを始めようと考え始めた頃から、「書かれている内容について、ちゃんと自分で実践し検証し、納得のいった本だけを視聴者のみなさんに紹介したい」と思い、より本格的に、細かく記録をとるようになりました。
たとえばたけみは、図表1のような形で記録をつけ、検証をしています。まるで暗号のようですが、「す」は睡眠時間、「Pw」は「散歩」、「Pwlis」は「音楽を聴きながらの散歩」を指します。
「アーシング」とは、裸足で地面に立つことです。各時間帯に書かれている「+4」「+3」といった数字は、その時間帯の集中力やパフォーマンスの状態を-5~+5の範囲内で数値化したものです。
気になるメソッドは最低2週間実践する
たとえば、最上段に「す 9h」と書いてあるのは、前夜の睡眠時間が9時間だったということ。「間食 ナッツ・サツマイモ→5:00~6:30 +3」と書いてあるのは、間食にナッツとサツマイモを食べた結果、この日の17:00~18:30の時間帯の集中力やパフォーマンスの状態が+3だったということです。
僕たちは、本を読んで「効果がありそうだ」と思ったメソッドは、最低でも2週間は実践し、こうして記録し、効果を検証しています。
それによって、自分に合うメソッドかどうかを判断し、効果があったものについては日々のルーティーンに採り入れ、あまり効果がみられなかったもの、徐々に効果が薄れてきたものについては、実践メニューもしくはルーティーンから外します。
本で読んだ内容を忘れなくなる
レコーディング読書のメリットは、なんといっても、本に書かれている内容が正しいかどうか、自分に合っているかどうかを自分自身で確かめることができること、納得のいくものだけをルーティーン化して生活の質を高め、人生を変えることができることにあります。
また、自分が実践と記録、検証を続けることによって、自己の変化や成長をリアルに感じられ、人生への満足度も高まります。
さらに、「本で読んだ内容を覚えておくにはどうしたらいいのか」といった余計な悩みがなくなるのも、レコーディング読書のメリットの一つです。いいと思ったメソッドは毎日実践するため、忘れようがありません。
なお、このレコーディング読書こそ、「読む」だけで終わりにしない、本要約チャンネル流読書術の中核です。「本を読む=レコーディング読書」が当たり前になれば、あなたの生活の質は確実に高まり、人生は望む方向へどんどん変わっていくはずです。