巣ごもり時代でも高精度に健康チェック。
日頃のヘルスケアの成果を評価しよう
おうち時間で健康チェック。ますます広がる郵送型キット
新型コロナウイルスの感染リスクを恐れるあまり、定期的に受けていた健診やがん検診を敬遠する人が増えていることが問題視されている。「忙しくて病院に行く時間がつくれない」「健診に含まれていない項目を詳しく知りたい」という人にも、自宅でできる郵送型検査キットはおすすめ。近年、さまざまな検査キットが増えてきている。
今回紹介するものはすべてホームページから注文可能。尿や便、血液などの検体を自己採取して送付すると、検査結果がWEB上などで確認できる仕組み。自宅で完結するリモート検診とはいえ、医療機関で受ける検査と同等の精度を有するキットもある。何らかのリスクが見つかれば、医師のフォローや医療機関の紹介が受けられるのもうれしい。
予防医療に詳しい内科医の桐村里紗さんに活用法を聞いた。
「『おうちでドック 生活習慣病』のように、医療機関で受ける検査と同精度を有するものは、忙しくて健診に行けない人にもおすすめです。また、栄養検査や腸内フローラ検査などは、日頃続けているヘルスケアの成果を客観的に評価するのに役立つでしょう。女性ホルモン検査は、病院を受診しても自費となることが多い検査項目を、手頃な価格でしっかり調べることができるので有用です。更年期特有の体調の変化を感じたときなどに、カラダで起きているホルモン変化を把握できれば、次のアクションにつなげることができるでしょう」
桐村さんが特に注目しているのは、尿1滴で全身のがんのリスクを調べられる「線虫がん検査」。がんの部位や種類は特定できないが、ステージ0、Iの早期がんを高精度に検知するため、1次スクリーニング検査として期待される。
「高リスク判定が出たら内科や外科を受診して、がん発症率の高い部位に絞り込んで精密検査を受けるといいでしょう。感度と特異度は腫瘍マーカーよりもはるかに高く、手頃な価格で受けられるのも魅力です」
採血を必要とするキットの場合は、指先に針を刺し、血液を押し出して吸引して採取するため、冷え性の人は十分な量を採血しにくいことが注意点。あらかじめ手を温めたり、マッサージをしたりして血行を良くしておくのがコツだ。
"SELF-CHECK" KIT GUIDE
【生活習慣病】一般的な健診と同等の血液・尿検査を手軽に
動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病を、微量の血液と尿で検査できる。検査精度は病院と同等。医師による電話解説、相談チャットなども。おうちでドック 生活習慣病（血液＋尿） 9350円／ハルメク・ベンチャーズ
【胃がんリスク】ピロリ菌の有無や胃粘膜萎縮度を判定
胃がんの原因となるピロリ菌。数滴の血液でピロリ菌感染の有無や胃粘膜の萎縮を示す血清ペプシノーゲンを調べて、胃がんリスクを評価。おうちでドック 胃がんリスクチェック 1万1000円／ハルメク・ベンチャーズ
【フェリチン／貧血】“隠れ貧血”がわかるフェリチン検査
鉄不足だと肌荒れ・不定愁訴・うつなどの要因に。通常の検査項目にはない貯蔵鉄（フェリチン）の指標がわかる。生活習慣病検査13項目も。自宅でフェリチン検査！血液検査キット 1万780円（一般）／リ・スタート
【栄養検査】足りない栄養素や酸化ストレスを尿で把握
尿を調べることで、タンパク質、ビタミン、ミネラルの推定吸収量や酸化ストレスがチェックできる。食事内容を登録すれば、管理栄養士による無料の栄養改善アドバイスを受けることも。VitaNote 8250円／ユカシカド
【がん】判定確率は驚異の86.3％。線虫ががんのニオイを検知
尿内のニオイ物質を線虫が検知することを利用した新しいがん検査。がん患者をがんと判定する確率は86.3％、ステージ0、Iの早期がんにも反応。N-NOSE®️1万2500円＋集荷料／HIROTSUバイオサイエンス
【腸内フローラ】便でわかる腸内細菌。詳しい分析レポートも魅力
便を採取して郵送。腸内細菌の多様性や健康に関わるおもな細菌の割合、腸内フローラタイプ、日常生活のアドバイスなどが記されたレポートをWEBで確認できる。Mykinso Gut Online 1万9800円／サイキンソー
【エクオール検査】エクオール産生能を簡単な尿検査で確認
女性の健康と美容にうれしい効果が期待されるエクオールだが、自ら体内でつくれる人は2人に1人といわれる。検査して、不足分はサプリで補おう。エクオール検査ソイチェック®️ 4180円／ヘルスケアシステムズ
【ホルモンチェック】更年期が気になったら自宅でホルモン検査
排卵と甲状腺機能に関わる4つのホルモンを測定。検査レポートが10日以内にマイページに届く。通院が必要な場合は連携クリニックの紹介も。canvas Menopause Check 1万6500円／バイタログヘルス
【子宮頸がんリスク】HPV感染を調べてがんリスクを早期に把握
子宮頸部の細胞を採取し送付、子宮頸がんの原因となる高リスク型のHPV16・18型の感染の有無がわかる。医師が採取した場合と遜色ない精度で検査できる。自己採取HPV検査パピックス 7480円／ジェネティックラボ
※表示価格は、すべて税込みです。
