あなたは大丈夫? 無意識なマナー違反!
たとえばデスクでの作業中。意外と気になるのが、隣の席の人がパソコンのキーボードを激しく打つ音。一度気になってしまったら最後、集中力が途切れてこちらの手は止まるけれど、知らぬは本人のみ。しかも、あまりに初歩的すぎるマナー違反でもあり、周りは注意しにくかったりもします。
また、デスクの引き出しをバーン! と勢いよく閉める音。本人にその気はなくても「なに? まさか怒っているの?」なんて、隣の席の人は思っているかもしれません。
そう、自分は気がつかなくても他人は案外気になるのが「音」。形に残らないだけに後腐れはありませんが、その都度気になってしまう厄介なものでもあります。
さらに面倒なのは、音を出している張本人は、そのことに気づいていないという事実! もしも勇気を出して注意したとしても……習慣とは恐ろしいもの。なかなか直るものではありません。
実は自分より他人が先に気づく「音」!
また、つい手持ち無沙汰でやってしまいがちなのが、会議中や電話中にボールペンのノックをカチャカチャ鳴らす行為。話がエキサイトするほどに、連打、連打、連打……! 本人は仕事に集中しているがゆえのことかもしれませんが、周りの人はその人の発言より無駄な音のほうがよっぽど気になっています。
そして、われわれ女性がとくに気をつけたいのが、不快なぐらいにカツカツ響くヒールの音。常識の範囲を越えたそれは、ときに異様なぐらいに場違いであり、その場の空気をぶち壊す要因にも。「わかっているけれどどうしようもない」という人は、今どきは余計な音を抑える“消音ヒール”というものもありますから、気になる人は靴の修理屋さんを頼るのもアリ。身についてしまった悪習の改善に取り組みつつ、現実的な対処を取るのが近道です。
指摘しづらい&誰も叱ってくれない「音」のマナー
食事中の咀嚼音や、生活の中でドアを開け閉めする音などは、比較的子どもの頃に親や先生が注意してくれたことで、マナー違反だということを知っている人は多いもの。
けれど、大人が堂々と違反しがちな「音」のマナーは、いくら自分が先輩の立場だからといってもなかなか指摘はしづらいし、ましてや管理職の立場である人がそれを無意識にやっていたとしたら……後輩に恥をかかせてしまうことにもなりかねない。
身だしなみや言葉使い、立ち居振る舞いを完璧にしていても、「音」にまで気を配れなければ、その人は乱暴で雑な人と見られてしまうことも。せっかくいい仕事をしたとしても台無しです。
今一度、自分のクセやしぐさを客観的に見直してみましょう。
上司、後輩、友人、恋人、そして家族――。身近にいる大切な人たちに嫌な思いをさせないためにも、目には見えない「音」のマナーにまで気を配ることは、働く女性としてマストなのです。