男性の望みは何か、何を言ってほしいかを察する
男性を落とすための第一歩は、会話を通して相手の望みを見極め、「こう言えば落ちる」というポイントを見つけること。これはビジネスにおいても、恋愛においても同じです。相手の望みを理解せず、一方的に自分の想いを話し続けるのは“押し売り”と同じ。「いい商品がありますよ。買ってください!」と繰り返すだけでは顧客は落とせませんし、恋愛では「いい人だけどね」で終わってしまうことに……。男性を惹きつける人は、相手から返ってきた反応を解読するのがうまい人。会話を通して、相手が理解してほしいことや、「こう言われたい」という想いを見極めることが上手な人なのです。
会話をしつつ相手の望みを理解するには、自分から会話のネタをたくさん投げかける必要があります。投げるネタは、天気でも趣味でも、何でも構いません。大切なのは、自分が何を投げたかではなく、相手から何が返ってきたか。会話が途切れたり、相手の反応がイマイチだったりすることも、相手を知る重要な情報です。どんな反応も冷静に受け止め、次にどんな言葉を投げかければ相手の心に響くのか分析しましょう。
相手の望みが見えてきたら、共感を示してください。このとき、ビジネスの場なら自分の感情は抜きにすることがポイント。相手の考えが自分の信念とかけ離れていても、共感することは可能です。共感とは、「あなたの考えを理解していますよ」と相手に伝え返すこと。相手は、あなたの言葉や表情からしか、あなたの本心を判断できません。つまり、自分の感情はさておき、言葉や表情で最大限の理解を示せばいいのです。私もホステス時代、苦手なお客さんほど一生懸命、「あなたを理解していますよ」と示すように心がけていました。そのため、好きな人以上に好感をもたれることも……(苦笑)。それほど、理解を示すことは相手を惹きつけるのです。
男性は「褒められると有頂天」「人の感情を読むのは苦手」
また、男性に共通する特徴をつかみ、性差を利用することも男性を落とすポイント。まず1つめに、男性は「持ち上げられると嬉しい」という傾向があります。女性は、むやみに持ち上げられると不信感を抱く人が多いですが、男性は大抵の場合、単純に喜んでくれます。特に、プライドやこだわりのある部分を持ち上げると効果大。そのほか周囲から欠点と思われている部分をポジティブに変換して持ち上げるのも効果的です。例えば「細かすぎる」と言われている顧客なら、「いつも丁寧に、細部まで確認してくださって助かります。おかげさまで、○○さんには、いろいろなご提案ができます」と言えば、喜んでもらえるでしょう。
ただし、男性を持ち上げるときは、恋愛感情があると誤解されないよう、くれぐれもご注意を。どんなに誘われても、2人きりで食事に行くのは避けましょう。
2つめの特徴は「事実や出来事をベースとした会話が好き」ということ。特に何かを達成したり、問題を解決したりする作戦会議のような会話を好みます。女性同士の会話では、話し手の気持ちを共有することが求められますが、男性との会話では必要ありません。例えば、上司に「最近、血糖値が気になるんだ」と言われたら、「それは大変ですね」といった気持ちを共有する発言は不要。「○○を食べるといいみたいですよ」などと具体的な解決策を提示するのが正解です。
3つめの特徴は「相手の気持ちを察するのが苦手」であること。家事に協力的でない夫に対し、多くの妻が「言わなくても、それぐらい気づいて動いてほしい」と言いますが、妻の気持ちを察して自発的に動くことは、夫にとって至難の業。加えて、夫は自分が家事に協力的かどうかを判断する際、妻ではなく周囲の男性と自分を比べます。比較対象が家庭ではなく、外の社会にあることも、妻と夫の認識にズレを生むのです。夫に限らず、男性に思い通りに行動してほしいときは、何をしてほしいか明確に伝えましょう。そのほうが男性もやるべきことを認識でき、ストレスを感じずに行動できます。
こうした性別による違いだけでなく、世代による違いも押さえておきたいポイント。昔は「一を聞いて十を知る」「仕事は見て盗め」などといわれましたが、若い世代にそれは通用しません。特にビジネスシーンでは、きちんとマニュアルをつくって細かく指示をしないと、部下を育成するどころかトラブルを招くことも。また、恋愛においても「自分から口説く」という感覚をもっているのはバブル世代以上の男性だけです。若い世代ほど人生における恋愛の優先順位が下がるため、待っているだけでは進展しません。相手が年下なら、自分から気持ちを伝えましょう。
1. 持ち上げられると嬉しい
2. 事実や出来事ベースの会話が好き
3. 相手の気持ちを察するのは苦手
すぐ使える「男性を必ず落とす秘密のフレーズ4」
そしてもうひとつ重要なのは、自分の気持ちが相手に正しく伝わっているか確認すること。例えば、男性に「Love」のつもりで発した言葉を、相手が「Like」と受け取ったら、お付き合いは難しいでしょう。どんな言葉が相手にとって「Love」になるのか、探していくことが大切なのです。
今回紹介する秘密のワードは、こうしたあらゆるポイントを踏まえたうえで使ってこそ効果を発揮するもの。決まり文句のように繰り返すのではなく、相手を見極め、臨機応変に活用しましょう。
【「わかります」と言うときは、状況を的確に要約する】
OK:○○があって、××な状態で、八方塞がりなのね。
NG:すごく大変だね~。気持ち、わかるよ。でも、大丈夫だよ!
「あなたの気持ちがわかります」と相手に伝えるときは、「○○があって、××な状態で、八方塞がりなのね」と状況を要約し、相手の何をどう理解したのかフィードバックするだけで、男性は「わかってもらえた」と感じます。「わかるわ。つらいよね」などと感情にフォーカスすると、男性は「弱さをみせたくない」と思い、心を閉じるので気をつけましょう。
▼秘密のワード 2
【目上の人はむやみに褒めず、「感謝」を伝える】
OK:○○さんが連日ご指導くださったおかげで、今回の企画書が通りました。ありがとうございました。
NG:○○さんのアイディア、すごいです! さすがですね~。
男性は基本的に褒められることが好きですが、「褒める」という行為には「立場が上の人が、下の人を褒めて育てる」というニュアンスがあります。ですので、目上の人に対しては、「さすがですね~!」などとやみくもに褒めるより、「ありがとうございます。おかげさまで……」など、「感謝」の気持ちを伝えるほうが、いい関係を結べます。
▼秘密のワード 3
【上司や部下のタイプを見極め、攻略法を考える】
OK:この交渉はあなたにしかできないと思うから、難しいかもしれないけれどトライしてくれる?
NG:大変だと思うけれど、この交渉、お願いね。
相手によって、やる気が出る言葉や興味をもつポイントは違うもの。「あなたにしかできない」と言われてやる気が出る部下もいれば、「チーム全員が喜ぶから」と言われてやる気が出る部下もいる。相手のタイプを見極めて言葉を選ぶことが重要です。これは上司も同じ。とにかく手柄を立てたい人なのか、チーム全体の向上を望む人なのか、見極めてから交渉を。
▼秘密のワード 4
【相手に合わせて、説明の度合いを変える】
OK:明日は子どものお迎えをお願い。そろそろ着替えがなくなるから、○組、持って行ってね。
NG:明日の子どものお迎え、よろしくね。
男性に依頼をするときは要望を言葉できちんと伝え、場合によってはリストにするなど“見える化”しましょう。先に述べたように、男性は世代を問わず、相手の気持ちを察して自発的に動くのは苦手。でも、やるべきことが明確になれば、120%の力を発揮してくれるはず。言いにくいからと曖昧にすると溝が深まるばかり。お願いごとは明確に伝えて。