平日は忙しくて、週末は寝るだけ。そんな週末をつづけていると、時間に追われる一方です。多忙にみえる人は、週末にリフレッシュできる時間をつくっています。「プレジデント ウーマン」(2017年9月号)より、3人の実例を紹介します。1人目は『営業女子 働き方の基本がわかる教科書』などの著書を持つ太田彩子さんの「登山」の楽しみ方です――。(全3回)

最初は高尾山、今や日本アルプスやヒマラヤにも挑戦

女性営業職の人材育成を専門とし、2009年から『営業部女子課の会』を主宰している太田彩子さん。プライベートでは大学生の息子を持つ母親であり、現在は週に4回、大学院にも通っている。

営業部女子課の会 代表理事 太田彩子さん

超多忙な毎日を送る彼女が、約5年前からはまっているのが登山だ。友人たちと高尾山に登ったことがきっかけになり、以来、少しでも時間ができると山に出かけるように。「山歩きって仕事に似ている気がするんです。計画なしに力任せで登ろうとすると、途中でバテる(笑)。きちんと戦略を練っていい状態で山頂まで到達できるとうれしい!」

大絶景を求めて難易度の高い山々を目指す太田さん。自然の状況に大きく左右される山登りは、本格的な知識と技術が必要になるそう。専任のガイドと共に幾度となく日本アルプスなどへ足を運び、トレーニングを重ねた。2017年の3月にはついにヒマラヤにも挑戦! なぜそこまで山に魅せられているのか。「悩みがあっても大自然に囲まれていると、どれもちっぽけなことに思えてくる。心が洗われて、ビジネスの新しい発想も生まれます。これ以上の幸せは思い付かないですね」

営業女子の週末登山に完全密着取材した

1.朝食は自宅で済ませてくることが多いが、時間がないときは移動中に手早く食べられるものを取ることも。2.虫やけがなどから身を守るため、手袋などで全身をしっかりとカバー。3.取材当日は朝から雨が降り続いていたが、「こんな日はかえって緑が美しいんですよ」と太田さん。4.この日は近場の山にトレーニングへ。少しくらい天候が悪くても、ザックに重いものを入れ、少し早歩きしながら負荷をかけて練習する。

5.途中、行動食といわれる高カロリーなものを食べて栄養補給。6.山登り再開時には、シューズのひもをきっちり結び直す。7.プラティパスという水筒に水を入れて家から持参。折りたためるので、荷物やゴミにならない。8.色鮮やかなファッションに身を包めば、気分も上がる。お気に入りのメーカーはザ・ノース・フェイスとマムート。9.山頂で雲海をスマホで撮影。10.登頂後に楽しむ軽食やコーヒーの味は格別!

営業女子の週末登山の時間割と主な持ち物

▼太田さんの週末
5:00 起床 朝食準備
6:00 近場の山へ出発
7:00 登山(トレーニング)開始
13:00 下山
15:00 帰宅 その後、ストレッチに出かけて体をほぐすなど
18:00 夕食準備
19:00 夕食
20:00 社会人大学院の課題リポート作成
23:00 就寝

太田彩子
営業部女子課の会 代表理事
大学卒業後、リクルートに入社。営業担当者として数々の賞を受賞し、独立後は人材育成業に携わる。平成28年度内閣府「女性のチャレンジ賞」受賞。内閣府子ども・子育て会議委員。アライドアーキテクツ社外取締役。著書に『営業女子 働き方の基本がわかる教科書』(プレジデント社)など。