いまや電子書籍が6割。メリットをフル活用中
私が電子書籍のサービスを使い始めたのは7年ほど前から。いまでは、電子書籍が6割で紙の本が4割ぐらいのバランスになっています。徹底しているのは、電子書籍専用の端末を用意しないこと。私の場合、それがないと本が読めないという感覚になってしまうので、スマートフォンで読むようにしています。
電子書籍ならではの機能も便利に使っています。アプリを開けば、前回、読んでいたページから表示されますし、文章にカラーでハイライトが引ける。たとえばKindleなら、その書籍を読んだ人がどこに印をつけたかがわかる「ポピュラーハイライト」という機能がありますし、自分でハイライトを引いたところをSNSでシェアできます。
マンガも電子書籍版を買うことが多いですね。ハマっていた『東京タラレバ娘』(東村アキコ)は、発売日の午前0時にダウンロードし、ツイッターでいち早く読んだ人たちと感想をシェアしていました。現在、読書体験が個人的なものになりすぎて、しゃべり場がなくなっていると感じますが、電子書籍だと熱を逃さずネットで感想を言い合えますね。
ひとりの作家を追っていきやすいのもメリット。Kindleには私の好きな林真理子さんのエッセイが初期からそろっていますし、著者としても、セールで過去の本が再び注目されることはありがたいです。
読書をする人は、著者との対話を通して自分というものが見えてくるので、幸福度が高いのではないでしょうか。便利な電子書籍を活用し、ぜひ“自分と打ち合わせ”する時間をつくってほしいと思います。
▼頭に残すコツ
ハイライトや紙のメモを活用
「電子書籍で読むと記憶に定着しにくいので、紙にメモを取ったりハイライト機能を使ったりします。ハイライト部分だけを呼び出すこともできるので便利。私の本の電子書籍版を買ってくれた方も、ハイライトだけ読み返したりしているそうです」
大学時代より人気ブロガーとして活躍し、コラムやエッセイが話題となる。2017年に初の小説『通りすがりのあなた』(講談社)を出版。同年12月に『「自分」を仕事にする生き方』(幻冬舎)を発売。