Facebookで友達になりたくない相手から申請が来て、困ったことはありませんか。中でも悩ましいのが、会社の人からの申請。断っても角が立ちそうだし、でもあまり普段の投稿を見せたくないし……そんな時、どうするのがベストな対処法なのかを考えます。

Facebookの日本国内利用者はおよそ2500万人(2015年9月末の月間アクティブユーザー数)。5人に1人が使っているわけで、ここまで普及してしまうと「この人とは友達になりたくない」と感じる同僚・上司から、友達申請をもらうのも時間の問題です。

実際、つながりたくない人から申請が来て困った経験がある人は多いのではないでしょうか? 「お友達」になりたくないと感じたときに、他の人はどう断っているのか、あるいはやむを得ず承認するのか。働く女性5人にエピソードを聞いてみました。まずは「断る」「承認しない」派の3人の意見から。

Case.1 「今、友達を増やしていないんです」と断る

「『今、友達増やしていないんですよ。ちょっと怖いことがあったんで』と断るようにしています。実際には、怖いことなんてなかったですけど(笑)。ネットストーカーという言葉も普及しているので、よほどしつこい人でなければ、その一言で済むかなと思います。沈んだ表情で伝えると、それ以上突っ込まれることもありません」(30歳/文具メーカー)

メッセージで断ると冷淡に感じられるため、できれば対面で説明して断るのが好印象でしょう。「怖い出来事」や「嫌な出来事」を思い出すような表情で語れば、相手もそれ以上は無理強いしてこないはず。

Case.2 「趣味に関する内容が多いので」と断る

「断る」派ではこんな意見もありました。

「基本的に会社の人とはつながりたくありません。名前もローマ字にして、検索されにくくしていますが、それでも申請が来た場合は『趣味に関する内容が多くて、見られると恥ずかしいため、仕事関係者とはつながらないようにしているんです』と、正直に伝えています。周りの友人にも相談しましたが、『その断り方は感じ悪くない』と言ってもらえました」(27歳/医療)

「オンとオフを切り分けている人」と思われてるのが問題なければ、この断り方は模範解答と言えそうです。「(他人には)見られたくない趣味の話題が多い」とは、確かに納得感があります。誰しも他人に知られたくない趣味が1つや2つはあるもの。きっと理解してもらえるはず。

Case.3 気づかないフリをして承認しない

「申請に気づかないフリをして、無視を決め込んでいます。それでガミガミ言ってくる人は一人もいなかったので、『気づかない』は使える作戦だと思います」 (29歳/広告)

筆者も長期間気づかないまま「放置」している友達申請がいくつかありますが(今もそのままにしてあります……)、確かに「承認してくださいよ!」と怒ってくる人は見たことがありません。Facebookは設定によって友達の更新通知やイベントなど、日々たくさんの通知が来るので、「申請を見過ごしていた」ということは実際にありそう。

しかし怒らないまでも、会社で会った時に「Facebookの友達申請、出しておいたからね!」などと言われるとツライところです。続いては「断らない」「承認する」派の2人の意見を見てみましょう。

Case.4 承認後、ニュースフィードに表示しないようにする

「私は微妙な同僚・上司から申請が来ても、基本的には承認するタイプです。9割9分許可しています。でも、彼らの投稿を見ていて『やはり無理かも』『見たくない』と思ったら、直ちにニュースフィードに表示しない設定をします。目にしない=友達にいない、のと同じようなものなので」(28歳/IT)

承認後、気に入らない人の投稿を「非表示」にしてしまえば、確かに気にはなりません。彼らの存在も忘れてしまいそうです。

ただこの場合、相手から自分の投稿は見えています。自分の投稿を見られたくないという場合は、次のような手があります。

Case.5 承認後にグループを分ける

「会社の人からの申請は原則、来るもの拒まずで受けます。でも、ほぼ100%自分からは申請しません。いざというときの連絡手段にもなるため、つながること自体は構いませんが、普段の投稿を見られて困ることもあるので、申請承諾直後に一つのグループに入れて、普段はそのグループには投稿が見えない設定にしています」(31歳/編集者)

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友達のグループ分けをするには、相手のページの「友達」ボタンをクリックし、プルダウンメニューから「他のリストに追加」を選びます。友達の一覧ページからも同様の設定が可能です。

実はFacebookには「友達リスト」という機能があり、友達をグループ分けできます。グループごとに投稿内容を見せる/見せないの設定ができ、中でも「制限」というグループに入れた相手には、公開範囲が「友達」に制限されている投稿が読めず、公開投稿だけが読めるようになる……という使い方ができるのです。

こちらの方は、会社の人は「会社グループ」に、社外の人は「制限」リストに入れて、投稿内容を見せるかどうかきめ細かくコントロールしているとのこと。ただ、こうした方法で投稿内容を隠していても、なんとなく相手には気付かれてしまうもの。コメントの続きを見てみましょう。

「でも、それだと私自身が『全く投稿していない人』になってしまって、せっかく申請をいただいてつながったのに、相手につまらない思いをさせてしまうことに……。そう勝手に想像しているので、休日のグルメや、当たり障りのない投稿に限っては、会社の人たちにもときどき見える設定に変えて投稿しています」(31歳/編集者)

確かに、全く投稿していないのもそれはそれで不思議に思われてしまいそう。逆に、「あの人の投稿はいつも当たり障りがないものばかりだな」と思うときは、こういう手が使われているのかもしれません。

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たかがFacebook、されどFacebook。人がつながるツールだけに、取り扱いが面倒なこともあります。自分も相手も嫌ではない断り方、つながってしまった後の使い方を模索したいものですね。

池田園子
1986年生まれ。ライター、編集者。楽天、リアルワールドを経てフリーに。IT、マーケティングなどに関する記事が多め。