仕事、家庭生活、お金、親子関係……、さまざまなお悩みに、100冊以上の著作を誇る作家の本田健さんと、PRESIDENT WOMAN Onlineの連載「WOMAN千夜一夜物語」でおなじみのコラムニスト河崎環さんが回答する人生相談、連載第12回は「バレンタインデーのお返し」に関するご相談です。
バレンタインデーになると、夫が会社でチョコレートをたくさんもらってきます。お返しを買うのは私で、費用の出所は家計です。夫のメンツにも関わるため、女性が「おっ!」と思うようなお返しを毎年用意していますが、「なぜ私が義理チョコ騒ぎに付き合わねばならないのだろう」とむなしくなります。
人気者の夫を褒め、投資としてお返しを
【本田健さんの回答】
たくさんチョコをもらってくるということは、あなたの旦那さんは人気者なんですね。まず、全然魅力がなくて、チョコをもらえない旦那さんじゃないことを喜びましょう。
そして、こういう機会に旦那さんを褒めてあげましょう。「あなたって、人気なのね! 私以外にも、あなたの魅力を理解している人が結構いるのね」と言われたら、どんな男性も「そうだろ~」とちょっと自慢モードに入ってしまいます。すぐ舞い上がってしまう男性のばかなところは大目に見てあげてください。義理チョコなのは分かっていても、それは言わないことです。
また、センスのいいお返しをすることで、旦那さんの株も上がっているはずです。女性は、そのお返しを見ただけで、あなたのセンスの良さも分かっていると思います。どこかで会うことがあったら、それがきっかけで話が盛り上がるかもしれません。
旦那さんの株を上げることで、仕事がうまくいく、すると、お給料も上がる、ということで、その見返りは、ちゃんとあなたにも返ってきます。将来への投資だと思って、お返しをしてあげましょう。同じことをするのでも、ちょっと得した気分になれると思います。
作家。神戸生まれ。経営コンサルタント、投資家を経て、29歳で育児セミリタイヤ生活に入る。4年の育児生活中に作家になるビジョンを得て、執筆活動をスタートする。「お金と幸せ」をテーマにした1000人規模の講演会、セミナーを全国で開催。インターネットラジオ「本田健の人生相談~Dear Ken~」は2000万ダウンロードを記録。
代表作『ユダヤ人大富豪の教え』(大和書房刊)など、これまでに著書は100冊以上、累計発行部数は680万部を突破。
【本田 健 公式サイト】http://www.aiueoffice.com/
自分にもご褒美を。そして交際費として計上!
【河崎環さんの回答】
義理チョコ騒ぎと理解しつつ、夫のメンツにも関わると考えて、もらった女性が「おっ!」と思うようなセンスのいいお返しを用意してしまうところが、あなたのとても頑張り屋さんなところですねぇ。おそらくサービス精神の旺盛な方なのではないでしょうか。女性はそういうセンスの良さに敏感なものですから、きっと「◯◯さんのお返しって、奥さんセレクトよね。センスのいい奥さんなのね」と伝わっていることと思います。
確かにそういうことに興味のない人からすれば、夫がもらった義理チョコのために妻が素敵なお返しを用意するような努力は「無駄」と見る向きもあるでしょうし、「夫が自分で用意すべきじゃない?」と意見する人もいるでしょう。でも本当のところ、あなたはセンスが良くて、どこでどんな良いものが売られているかも知っている、そういうことが得意な人ですよね。妻なりの家庭経営ブランディング、あるいは外交努力の一環なのですから、そこでむなしくなる必要はなくて、普段夫がお世話になっている職場の皆さんに感謝の気持ちを表す、いわばお中元やお歳暮の延長だと認識すればいいのではないでしょうか。
なんなら、今年もせっかくあなたのセンスの良さでお返しを選ぶのですから、「自分が欲しいと思うほどのもの」を基準に楽しんでセレクトし、自分にもご褒美で1つ買ってしまっては? けっしてバチは当たりませんし、その費目はお中元お歳暮と同じ「交際費」です。
フリーライター/コラムニスト。1973年京都生まれ、神奈川育ち。乙女座B型。執筆歴15年。分野は教育・子育て、グローバル政治経済、デザインその他の雑食性。 Webメディア、新聞雑誌、テレビ・ラジオなどにて執筆・出演多数、政府広報誌や行政白書にも参加する。好物は美味いものと美しいもの、刺さる言葉の数々。悩みは加齢に伴うオッサン化問題。