アドバイスしてくれる人:ブラマンテ代表取締役 田島弓子さん

キャリアアップの過程では、チャレンジゾーンに移るときが必ず来るはず。自分がつかみ取ることもあれば、思いがけなくチャンスが与えられることもある。それはあなたが頑張ってきた実績が認められた証拠だから、不安があっても自信を持ってチャレンジして! 絶対あなたならできるから。


大変だけどやりがいのある管理職の醍醐味

管理職の醍醐味は、部下を育てながらチームを動かして成果をあげること。大変だけど面白い、それに尽きます。マネジャー同士が連携するような部門横断プロジェクトでは、とてつもなく高い壁さえ乗り越えてしまう達成感も味わえる。今のステージでは味わえないやりがいが絶対にある。そのチャンスを逃さず思い切って挑戦してください!

女性に管理職が向いている理由

中間管理職に求められるのは、カリスマ性や牽引(けんいん)力といったリーダーシップだけとは限りません。「最近あの人、元気ないな」など周囲の状況に気付ける力があってフォローができるのは女性の強みを活かしたフォロー型のマネジメント。自分の得意分野や資質を活かしてオリジナルのマネジメントスタイルを確立しよう。

ロールモデルを見つけるのは諦めよう

生き方も価値観も多様化している現在、上の世代にお手本を求めるという考え方からは脱却しましょう。実際、今活躍している女性管理職でロールモデルがいたという人は少数なのです。仕事のお手本であれば男性管理職のマネジメントを盗むのだってアリ。周囲のさまざまなお手本を切り貼りしながら、オリジナルのスタイルを編み出してください。

面白い仕事をするための、30代の過ごし方

頑張ってはいるけれど、このままでいいのかと迷うのは当たり前のこと。モヤモヤしてほかの道を考えたときには、その道について徹底研究を。その過程で、自分の本気度もわかるはず。もしかしたらちょっと現実逃避したかっただけなのかも。大切なのは、モヤモヤと目の前の仕事は切り分けること。自分の未来は今の積み重ねだということも忘れないで。

スペシャリストの道を目指すなら

ある専門分野を極めるのも、1つのキャリアアップの道。技術者や研究開発など、リケジョの活躍は今後も期待できるでしょう。法務や経理など専門知識を活かしたり、“秘書道”を突き進んでいる女性もたくさんいます。大切なのは、情報やトレンドに踊らされず、自分はどう働いていきたいかを、少しずつ見極めていくことです。

ブラマンテ代表取締役 田島弓子
1967年生まれ。成蹊大学文学部卒業。展示会主催会社などを経て、99年マイクロソフト日本法人に転職し、数少ない女性の営業部長として活躍。2007年から、キャリア支援などをテーマに、社員研修、セミナー、執筆活動に従事。