悩みがちなのは自由研究と読書感想文?
我が家は小学校と中学校の通学路に面しており、1年生と6年生の身長差も激しい集団登校の小学生や、寝癖がついたまま小走りに学校へ急ぐ中学生を眺めるのはひそかな楽しみでもあります。
夏休み中はその楽しみがないため、たまの登校日には外に出て子どもたちの会話に聞き耳を立ててしまいます。すると、必ずや聞こえてくるのが、定番の話題。「宿題やった?」です。
昔も今も、子も親も、とくに自由研究や読書感想文には悩みがちですが、インターネットを使えば、参考になる情報を効率よく得ることができます。
ぜひとも親子で活用していただきたいと思いますが、子どもにはまず、インターネットの安全な使い方を繰り返し教えてあげることが大切です。アニメーションで学べる警察庁の『キッズ・パトロール』、YAHOO! JAPANきっずの『ミッキー&フレンズとネチケットと学ぼう』などをチェックしてみてください。
自由研究のテーマを探す
ぜひチェックしていただきたいサイトとして挙げたいのが、『キッズドア』(運営・NPO法人キッズドア)というウェブサイトの「キッズドアタウン」というコーナーです。官公庁や企業の中には、自らのサイトにさまざまな子ども向けのコンテンツを公開している例があり、そういった情報がたくさん集まっています。
たとえば「自由研究のテーマはなににしようかなぁ」という状態のお子さんにお勧めしたいのが、『自由研究資料館』のコーナーです。
企業などによる自由研究テーマの提案や、自由研究に役立つ本、過去の自由研究が閲覧できるサイトなどが紹介されています。
たとえば三菱電機では、つきたい仕事から自由研究のテーマを見つけるというコンテンツがあります。アナウンサーになりたいというお子さんなら、どうすればなれるかということから始まり、自由研究のヒントとして音が伝わる仕組みの研究を提案。研究の計画策定の仕方、実験(カップ麺の容器などでスピーカーを作る)、研究のまとめ方、深め方など、充実の内容です。
本田技研工業の『Honda Kids』では、低学年、中学年、高学年別に自由研究の課題を紹介。低学年には[こおりをはやくとかすには][くずやさいをそだてよう]、中学年向けには[空気の中から水を取りだそう][太陽風車(工作)]、高学年には[燃料電池をつくってみよう]など、子どもが興味を持てそうなものがたくさんあります。
工作や読書感想文のお役立ちも
工作をしたいお子さんの役に立つのが『工作テント』のコーナー。色画用紙を使った紙工作の作り方、牛乳パックを使った工作など、具体的な作り方を掲載した企業のウェブサイトがリンクされています。
『学習タワー』では、読書感想文の初歩的な書き方、書き方の手順が学べるサイトのほか、出版社によるおすすめ本の紹介サイトも。『子ども読書の情報館』(文部科学省 出版文化産業振興財団)では、読書イベントの紹介や子ども自身が面白かった本を勧めるサイトもあり、本選びの参考になります。
科学好きな小学校高学年~中学生には、『かがくナビ 広がる・つながる・科学のよろこび』(科学技術振興機構)も楽しそうです。
子ども向けのイベント情報、子ども向けの施設の紹介などもあり、親御さんにも有益な情報がみつかると思います。
官公庁のサイトも楽しみながら学べる
小学校高学年や中高生に注目して欲しいのは、官公庁のウェブサイトです。総務省、林野庁、国交省から、会計検査院まで、多くの官公庁が、子ども向けのコンテンツを作っており、ユニークなもの、コンテンツが充実したものが少なくありません。
たとえば金融庁の『わたしたちの生活と金融の働き』では、経済のしくみや企業の役割、金融の働き、生活設計や保険、金融商品の基礎を学ぶことができ、自由研究に活かすこともできるでしょう。
総務省統計局の『なるほど統計学園』は、統計の見方や実際の統計データが楽しくみられるサイトです。さまざまな統計に触れて、そこから思考を膨らませる、興味を深める、という効果があれば嬉しいところです。大人でも十分楽しめる内容です。
外務省の『キッズ外務省』、農水省の『子どものための農業教室』なども楽しく学べます。
どの官公庁で、どんな仕事をしているのか。なぜ、そうする必要があるのか。日本以外の国はどうなのか。そんな「視点」を与えてあげれば、たくさんのことが学べそうです。
工場見学を親子で楽しむ
工場見学や施設見学も自由研究の材料になりますよね。
学研キッズネットの『全国工場見学ナビ』では、業種別、地域別に工場見学の情報を検索できます。お子さんが好きなお菓子や飲料のメーカーのホームページで工場見学の情報がないかを検索するのもいいでしょう。
工場見学には予約が必要なところが多いので、事前に確認してください。全日空や日本航空の整備工場見学や、お菓子メーカーなどはとくに人気が高く、なかなか予約が取れないケースもあります。
夏休み中は体験コーナーや特別教室といったイベントを開催しているケースもあります。記念品として市販されていないグッズなどを貰えるところも。勉強になるのはもちろん、夏休みのお出かけにもなって、子どもも喜びそうですね。
連れていくのは大変……という声も聞こえてきそうですが、工場見学は、意外と大人でも楽しめるもの。宇宙航空研究開発機構(JAXA)、ビール工場など、ご自分の興味関心から見学先を探す、というのも「あり」だと思います。アサヒビールのビール工場は見学のあと、できたてビールを3杯まで試飲可能……。楽しそうですよね。
企業によってはウェブサイト上の動画で工場見学気分を味わえますので、のぞいてみてください。
絵日記をさぼったら天気はここをチェック
絵日記をさぼって天気が分からない~という場合には、『YAHOO! JAPAN 天気・災害』をチェック。地域別の過去の天気を確認できます。助かりますね。
そのほか、自由研究のテーマとして防災を考えてみるのもよさそう。宿題にもなるし、防災の知識も身に付き、一挙両得だと思います。NHKのサイト『そなえる防災』などがオススメです。
素敵な夏休みになりますように。
1989年よりライターとして活動。資産形成、投資信託、住宅ローン、保険、経済学などが主な執筆テーマ。