あこがれのあの仕事は、いったいどれくらい稼げるんだろう? みんな、いくらくらい貯めているんだろう? 職業も雇用形態も異なる3人に、お金のこと、仕事のこと、将来のことなど、語ってもらいました。
看護師
●毎月、35万円を天引きで貯蓄する堅実派
保健師の経験や子育てによる休職を経て、公立病院で勤続20年目のAさん。「公務員」という立場もあり、基本給は少しずつではあるが右肩上がりだ。社会人になってからは実家暮らしの強みを活かし、毎月5万円以上は「天引き」で定額貯金を続けてきた「貯蓄体質」。現在の共済貯金の天引き額は、毎月35万円。給与の手取りは約12万円という倹約ぶりだ。しかも住宅は購入済みのため、一番お金がかかることといえばマンション管理費と駐車場代(計2万4千円)、食費ぐらいだという。
また「趣味は節約」なのだそう。待機電力を簡単に抑えることができるプラグの「節電タップ」を使用したり、湯沸かしの設定温度をこまめに見直したり。またエアコンは基本的に使わず、電気代の安いコタツを愛用。電球をLEDに替えたり、コンビニには極力行かないなど徹底している。
娘2人の母でもあり、「最近は生前贈与や相続税について調べています」と、将来を見越している。職場環境は整っており、「65歳まで、元気に働き続けることが夢」と明るく語る。
■一番お金を使っていること
節約が趣味。年に1度の国内旅行が唯一のぜいたく
■節約術
「コンビニに行かない」「照明はLEDに切り替え」「冷蔵庫の中身を減らす」など一般的なノウハウを徹底
■貯蓄額
約3000万円。共済貯金や投資信託(NISA)、定期預金、「タンス預金」などに分散させている
グラフィックデザイナー
●「5カ月遊んで7カ月働く」スタイル
デザイン事務所勤務を経て、大手出版社に引き抜かれたBさん。30代半ばの年収は1000万円を軽く超えた。経費削減のあおりを受け、3年前から別会社に「出向」となるも、年収800万円前後を稼ぎ続けている。
雑誌のスケジュールに伴走するため、月収は2万~130万円台と両極端だが、予定は事前にわかるので「5カ月遊んで7カ月働く」スタイルを楽しむ。毎月18万円を定期預金に回したり、30代でマンションを購入したりと堅実派。事務所としてマンションの1室を借りるなど、仕事環境も申し分ない。唯一の悩みは「老後に生活レベルを落とせるか」というぜいたくなものだ。
■一番お金を使っていること
観劇や旅行などのレジャー
■節約術
収入によらず、毎月一定額を貯蓄
■貯蓄額
約3000万円
保育士&ベビーシッター
●仕事のかけもちで、やりがいも2倍
大学で児童心理学を学び、一般企業に就職するも、「子どもに関わる仕事がしたい」と退職し、認証保育所で働き始めた。保育士資格がないとパートタイム的にしか働けないため、資格も取得。4年前に認可外保育施設の常勤保育士へと転職した。
今夏からは、副業も。勤務後や休日に「スマートシッター」(保護者が子育て支援パートナーを選べるサービス)の登録シッターとして活躍中だ。月々5万~10万円の収入が増えるのは大きい。「保育園での仕事は、ほかの先生たちと協力し合う連携プレー。一方、シッターの仕事は1人の子どもとじっくり向き合うもの。私自身、学びと成長の連続です」
■一番お金を使っていること
実家に毎月5万円、入れていること
■節約術
料理が趣味。安くてよい食材を選ぶ
■貯蓄額
貯金についてはこれからの課題