女性の平均年収は、男性のおよそ半分。同じ女性でも業界によって、あるいは同じ業界内でも企業によって給与は大きく異なる。気になるあの業界、あの会社の給与明細を公開する。
通信
業績で上位の携帯電話キャリアだけに、年収も大手企業の30歳平均を上回る。
だが、社風や人事制度は大きく異なる。NTTドコモはグループ企業共通の年功的賃金制度を持ち、給与も安定し、昇進も年功色が強い。
一方ソフトバンクは年功賃金を廃し、昇進も早いが降格も発生し、給与のアップダウンも激しいのが特徴。しかもトップの孫正義社長は極めてチャレンジブルな人。「孫さんの意向で会社の方向性がたびたび変わるので、それについていくことをエンジョイできる人でないと難しい」(各務社長)という。仕事も忙しい。時間外手当の12万円は月間残業時間60時間超に相当。それだけに「ソフトバンクで鍛えられた人は市場価値も高い」(各務社長)。
IT
外資系大手IT企業だけに基本給は日本の大手企業を上回る。
グーグルの年収600万円は低いようにみえるが、同社は部門によって賞与に大差あり。「スタッフ部門はボーナスが少ないため年収が低いですが、エンジニアでは1000万円を超える人がざらにいる。営業の女性でも30代前半でインセンティブがついて1100万円という人も。6~7割がベース給で3~4割をインセンティブが占める構成」(各務社長)という。
いずれも中途採用がほとんど。しかも選考が厳しく、グーグルは最後に開かれる採用コミッティの場で1人でも異議を唱えたら不合格。選考期間も3カ月から半年近くをかけるなど「アマゾンも含めて絶対に間違った人を採らない」(各務社長)。
※年間1700万人が利用する企業口コミサイト「キャリコネ」の協力で、各社の給与明細を掲載。