■編集部より指令

以前、「感じが悪い人は、なぜ感じが悪いのか」(http://president.jp/articles/-/3811)という記事にアクセスが殺到したことがありました。

では、結婚できない人は、なぜ結婚できないのでしょうか。男性には男性の、女性には女性の理由があるように思います。

周囲からの婚活の相談をよく受けていらっしゃる佐藤留美さんには「結婚できない女の特徴」を、これまで多くの未婚男性を取材してこられた大宮冬洋さんには「結婚できない男の特徴」を、分析いただきたく。よろしくお願いいたします!

■佐藤留美さんの回答

結婚できない女は、なぜ結婚できないのか -結婚の条件・女の言い分
http://president.jp/articles/-/10874

■大宮冬洋さんの回答

2年以内に結婚できる3条件

結婚できない男性は、「できない」のではなくて「しない」のです。もっと言えば、努力をしない。

都市部在住の20~40代男性の場合、以下の3条件を満たしていれば2年以内に結婚ができます。なお、心身がそこそこ健康で、家族関係が複雑すぎないという前提です。

(1)身だしなみを清潔に保っている
(2)月収33万円以上(ボーナスや残業代も含む)
(3)身近な女性を好きになる

いかがでしょうか。ハードルが高すぎる項目は見当たらないでしょう。

不潔だけは、絶対NG

まず(1)。デブ・チビ・ハゲなどをNG要素にする女性もいることは確かですが、どちらかといえば「オレは外見で後れを取っている」と思い込んで卑屈になっている男性のほうが嫌われます。30代にもなって「イケてる外見」だけで女性を惹きつけられると信じている男性も、「薄っぺらい」「仕事ができなさそう」「すぐ浮気しそう」と結婚相手としては避けられがちです。平気で明るく振る舞っていれば、外見的な欠点を安心感や可愛げに変換することは十分に可能。ただし、不潔だけは絶対にNGです。これは、入浴・洗濯・歯磨き・たまの買い物(袖や襟がボロくなったシャツは捨てる)などの基本的な生活習慣で容易にクリアできます。

非正規雇用が男性にも拡大している現在では、(2)が最も難しい基準かもしれません。月収33万円という数字の根拠は、第1回(「女が男に求める「人並みの年収」とは?」http://president.jp/articles/-/10625)で佐藤さんが引用していた調査結果「未婚女性が結婚相手に求める最低年収は400万円~」です。

実際、この数字を下回ってしまうと1人暮らしは困難になりますし(経済的な理由で親元を離れられない男性はモテにくい)、デートはすべて割り勘、旅行はほぼ不可能になってきます。残業代やボーナスも含めて年収400万円。時給で働く非正規雇用の場合、簡単な目標ではありません。ただし、中小企業であっても5年以上勤務すれば年収400万円以上に到達する会社は少なくありません。中途採用の募集もあります。

努力しない男が多すぎる

最後のハードルは(3)。理想を捨てろとは言いません。心の中で大島優子を追い求めてもいいのです。一方で、周囲に目を向けましょう。会社の飲み会、高校や大学の同窓会、趣味の集まりなどに顔を出し、気持ちを軽やかにしておくと、目や口元だけでも大島優子に似ている女性を発見するはずです。声をかけて食事に誘い、楽しくお酒を飲んで手をつないで帰って一緒に寝ましょう。ちなみに、「結婚を前提に付き合えそうな女性を紹介してほしい」と友人知人に頼むのは大変いいことですが、その際に「大島優子がタイプ」などと伝えるのはやめましょう。紹介数が激減します。

以上です。この文章を婚活中の30代女性が読んだらきっと怒りますよ。あまりにも簡単な3要素だから。管理職比率どころではない男女不平等です。女性の場合は、年齢や外見のハードルがはるかに高くなります。それに比べればこんなにハードルが低いのにいくら探しても結婚に適した男性には出会いにくい。なぜか。この3要素すらクリアする努力をしない男性が多すぎるからですよ!

大宮冬洋
1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に就職。退職後、編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターに。ビジネス誌や料理誌などで幅広く活躍。著書に『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ぱる出版)、共著に『30代未婚男』(生活人新書)などがある。
実験くんの食生活ブログ http://syokulife.exblog.jp/